基礎マスターや論文マスターで教わることを着実に身につけることが重要です
F.Sさん (22歳)
早稲田大学法学部 4年在学中
■合格校
東京大学法科大学院 (既修)
慶應義塾大学法科大学院 (既修・全額免除学生)
早稲田大学法科大学院 (既修・稲門法曹会奨学生)
中央大学法科大学院 (未修)
■適性試験
大学入試センター:86点
日弁連:232点
■学部成績
GPA:3.9
■伊藤塾受講講座 (リンク先は2010年開講のものです。)
入門講座本科生+リーガルトレーニング、ハイレベル論文答練、 東京大学ロースクール入試、 完全解析講義、 慶應・中央ロースクール突破小教室など
私は大学2年生の春から横山講師のライブクラスで勉強を始めました。 複数の受験指導校を回りましたが、 1年次から学部試験対策として 『伊藤真の試験対策講座』 (弘文堂)を利用していたこと、 フォロー制度が充実していることなどから、 伊藤塾で勉強することに決めました。 横山講師のクラスを選択したのは、 実務家の講師に直接教わることができ、 実務に出てからも要求される力を効率的に身につけることができるのではないかと考えたからです。 横山講師の実務のお話はモチベーションの維持にもなり、 この選択は大正解でした。
(1) 適性試験対策について
私は旧司法試験を併願しており、 直後に論文式試験を控えていたことから、 適性試験はいかに効率よく対策するか、 ということに気を遣いました。 この点、 適性試験対策講座は、 適性試験を解く上で必要な知識を短期間で修得でき、 大変助かりました。 演習の素材としては最も本番の問題に近い、 過去問を重視しました。 苦手だったDNCの第1部、 JLFの第2部については全ての過去問を解きました。 また特に、 JLFについては試験時間が短いため、 適性試験模試を利用して時間配分の練習をしました。
(2) 小論文対策について
私は中央大学法科大学院未修コースを受験しました。 特に小論文対策はしませんでしたが、 答練等を通じて法律の答案を書く練習をしていれば、 小論文についても十分対応できるのではないかと思います。 そのため、 既修コースへの進学を考えている方も、 選択肢を増やす意味で未修コースへの出願も考えてみると良いのではないでしょうか。
(3) 法律科目対策について
<1> 総論
何より重要なのは、 手を広げすぎず、 基礎マスターや論文マスターで教わることを着実に身につけることだと思います。 私は、 伊藤塾の講義やゼミで配付されるテキストと憲法の判例百選、 旧司法試験や各法科大学院の過去問以外の教材には手を出しませんでしたが、 それでも十分に合格できます。
そして、 どんな勉強をする際にも、 伊藤塾長がよくおっしゃっていることですが、 どういう効果を得ようとしてその勉強をしているのかを意識してやることが重要だと思います。 同じ 「問題研究」 を繰り返す勉強でも、 答案の書き方を学ぶために繰り返す場合と、 論点落としをなくすために回す場合とではかけるべき時間や繰り返し方も異なってくるのではないでしょうか。
また、 法科大学院進学をメインに考えている方も、 旧司法試験 (2011年より予備試験) を受験されることをおすすめします。 合格者数はかなり削減されてしまいましたが、 択一式試験や論文式試験に合わせて学習することで、 法科大学院のみを受験する他の受験生よりも早い段階で択一・論文対策を完成でき、 法科大学院入試でも有利に働くからです。
<2> 具体的な勉強方法
私は基礎段階のインプットについては、 上三法は入門講義と憲法・民法・刑法の固めるゼミのレジュメを、 下四法はリーガルベーシックテキストと論証パターン集、 会社法・民事訴訟法・刑事訴訟法のインプット完成小教室のレジュメを加工したものをひたすら繰り返しました。
論文対策としては、 各科目の 「問題研究」 (Appendixは講義で扱ったものと旧司法試験の過去問のみ) に載っている問題について繰り返し答案構成をしました。 また、 論文マスター対応ゼミやハイレベル論文答練、 各法科大学院の過去問を使って、 定期的に初見の問題を書く練習をしていました。
択一対策としては、 旧司法試験の択一前に条文・判例マスターを受講し、 旧司法試験や新司法試験の過去問など (肢別の形になっているものがお薦めです) を使って演習をしていました。 間違えた部分は情報シートや基礎マスターテキストに戻り、 知識の確認をしました。
<3> 早稲田大学法科大学院
基本的な問題の出題が多く、 「問題研究」 に掲載されている問題をこなしておけば十分に対処できると思いました。 たまに細かい部分の出題もありますが、 択一の勉強として、 どんな論点があるかと結論をしっかりおさえておけば十分対応できますし、 おそらく細かい部分ではそれほど差がつかないので、 基本的な部分を正確に書くことを心がけました。
<4> 慶應義塾大学法科大学院
マーク式試験については、 特に憲法は判例を問う問題が多いように感じたので、 択一の勉強として判例を押さえておくことが重要です。 旧司法試験と違って刑法も知識問題が出題されるので、 注意が必要です。 論文式試験については、 とにかく時間がないので、 過去問を使って時間内に書き切る練習をすることが大切だと思います。 出題内容は、 旧司法試験の過去問を意識しているような問題が多いと感じたので、 やはり 「問題研究」 を繰り返す勉強方法が効率的だと感じました。
<5> 東京大学法科大学院
細かい部分からの出題や、 現場で考えさせるような問題も出ていますが、 基礎マスターでやるような基本的な部分を丁寧に落とさず書くこと、 現場思考の部分は基本に遡り、 うそを書かないことがしっかりできていれば十分合格できるのではないかと思います。 もっとも、 「入門講義テキスト」に載っている事項のうち「問題研究」には出てこないものや、 直近の旧司法試験の過去問で「問題研究」に未掲載のものについても、 きちんと確認しておくべきだと感じました。 また、 特に刑事系は時間がないので、 慶應義塾大学と同等かそれ以上に時間配分には気を遣う必要があるのではないかと思います。
(4) パーソナル・ステートメント、 面接対策について
パーソナル・ステートメントも合否判定に占める割合は小さくなく、 手の抜けないところだと思います。 特に旧司法試験を併願した場合、 論文式試験から私立法科大学院の出願までは1週間弱しかないので、 早い時期からネタ作りをしたり、 実際に書いてみることが重要だと思います。 志望する法曹像を考えるにあたっては、 「明日の法律家講座」 が非常に役に立ちました。 私は、 弁護士過疎地域で働かれている実務家の方の講演を参考にさせていただきました。
面接については、 面接対策講座や慶應・中央ロースクール突破小教室のテキストの再現答案が役に立ちました。 中央大学法科大学院については再現をもとに、 想定される質問とそれに対する回答を準備しました。 早稲田大学法科大学院については、 課題についての議論が中心になるので、 友人に協力してもらい、 過去問を使って練習しました。
伊藤塾での勉強を始めるにあたって、 大学の授業との両立ができるか不安だという方もいらっしゃるかもしれません。 しかし私の経験からすると、 むしろ伊藤塾での学習で判例・通説をしっかりおさえた上で大学の授業を聴くことで、 教授の見解への理解が深まりましたし、 定期試験においても判例・通説と対比させて論述することができるようになり、 学部成績にも良い影響があったように思います。
志望校の選択にあたっては、 新司法試験の合格率や、 専門的な科目の充実度を重視しました。 前者については、 やはり新司法試験の一発合格を目指す上で、 自分にプレッシャーをかけるという意味でも、 合格率の高いところに行きたいと考えたからです。 後者については、 司法試験合格者が増える中で、 競争力を持った法律家になるために、 法科大学院では何らかの分野について専門性を身につけて実務に出たいと考えたためです。
直前期は各法科大学院の過去問について実際に書いてみる練習をしました。 試験時間が短い慶應義塾大学法科大学院や、 慶應義塾大学法科大学院と同等かそれ以上に時間がなく、 答案用紙が特殊な東大 (マス目になっています) については、 時間切れによる途中答案を防ぐために、 この練習は必須だと思います。
私は緊張しやすい性格で、 試験本番の前日はあまり寝られず、 栄養ドリンクに頼って乗り切りました。 試験当日は、 きっと他のみんなも寝不足のはずだ、 自分は今までやってきたことを発揮するだけだ、 それで駄目ならしょうがない、 と考えてとにかく問題に集中することを心がけました。
私は伊藤塾のゼミを積極的に利用していました。 ゼミでは、 自分の答案を採点してくれた実力者や合格者に直接質問したりアドバイスをいただくことができるので、 是非積極的に活用すべきだと思います。 私は基礎マスター段階では清水クラスマネージャー、 論文マスター段階では角元講師に非常にお世話になりました。 清水クラスマネージャーは、 基本的な勉強の仕方や答案の書き方から、 具体的に何をどのレベルで押さえるべきかまで、 丁寧に指導してくださいました。 角元講師は、 いかに短く書くか、 という実践的な論文の書き方を指導してくださり、 ゼミ後にも旧司法試験に向けた勉強法など相談に乗ってくださいました。 本当にありがとうございました。
私は、 1年目はとにかく基礎マスターのライブ講義にできるだけ出て、 講義の進行に合わせて復習することを目標にしていました。 また、 各科目終了後に憲法・民法・刑法の基礎を固めるゼミを受講し、 基礎的な部分のインプットの確認とアウトプットの練習をすることにしていました。 2年目以降は主にインターネットで講義を受講していましたが、 そのペースメーカーとして論文マスター対応ゼミやハイレベル論文答練を受講していました。 定期的に教室に行って、 初見の問題を解かなければならないという強制の契機を設けることで、 ペースが遅れすぎないよう気をつけていました。
入学までの間に、 ほとんど手をつけておらず、 旧司法試験で痛い目にあった手形・小切手法や、 法科大学院では一通りやっていることを前提に授業が進むという行政法についてはしっかり確認しておくつもりです。 また、 入学後にやることになるであろう要件事実や選択科目についても触れておこうと思っています。
私が法科大学院入試を通して感じたことは、 最後まで絶対に諦めないことの重要性です。 答案を採点するのは自分ではなく試験委員の講師ですし、 試験はあくまで相対評価です。 失敗したと思っても、 最後の科目まで全力を出し切ることに集中できるかが勝負を分けるのではないかと思います。 これから受験される方も頑張ってください。
最後に、 横山講師、 伊藤塾長、 高野講師の丁寧かつわかりやすいご指導がなければ私の合格はありえなかったと思います。 本当にありがとうございました。 また、 合格を目指して切磋琢磨した友人、 支えてくれた家族の皆にもお礼を言いたいと思います。 ありがとうございました。
(2010年1月・記)
