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伊藤塾の講座は論文を意識した基礎講座なので、 受験生にとって有用な講座だと思います

田嶋 峰貴さん (23歳)
北海道大学法学部 4年在学中

■合格校
北海道大学法科大学院 (既修)
法政大学法科大学院 (既修)

■適性試験
大学入試センター:60点
日弁連:224点

■学部成績
GPA:2.5

■伊藤塾受講講座
基礎マスター

はじめに

私が法律家を目指しているのは、 将来的に研究大学院にて法学の研究をしようと考えたとき、 自分の興味のある分野の研究のためには、 実務に出ることで研究に必要な資料を収集する必要があると考えているからです。
私が伊藤塾に入塾したのは大学2年の時で、 漠然とでもいいので早い段階で六法の講義を受ける機会を持っておいたほうが、 今後当該分野に触れたときに理解の助けになるのではないかと考えたことがきっかけでした。
受験指導校で勉強することは、 各論点の重要度を指摘されることで、 論点についての一般的な認識を確認できるという点において、 独学で学ぶのに比べると受験に有利になると思います。 何故なら法科大学院の受験で問われているのは、 独創性や妥当性を持つ自説ではなく、 技術として法を使いこなすために必要な最低限の基礎的な知識を修得していることだからです。

私がとった勉強方法

(1) 適性試験対策について
私は、 昨年度も試しに受験していたので、 その時に感じた自分の苦手な点について1ヵ月前ほどから勉強を開始しました。 特にこれといった対策をとったわけではありませんが、 初めに各試験において問われている能力は何であるかを確認した上で過去問を解いていました。

(2) 法律科目試験対策について
法学は初めに設定した法概念に現象が合致するかどうかを確認する作業が主なものになります。 そのため、 概念定義について相当神経質な学問だと思います。 一見当たり前に思えるようなことについての定義までもが細かく議論されていることを無意味に感じることも多いですが、 そのような行為を諦めず積み重ねることが必須です。
多くの定義を身につける勉強をするというと、 暗記ばかりになりがちですが、 何故そのような定義にする必要があったのかという背景を理解することや、 条文と結びつけた記憶をすることによって、 暗記の量は随分と減っていきます。 単一の論点や一つの法律ばかりに目を取られることなく、 幅広い視野を持ち法学を捉えることも暗記の量を減らすためには有効です。
私は暗記が苦手なので、 わからないなりに六法についての基礎マスターの講義を聴いた上で、 漠然とした法に対するイメージを作り上げてから、 上記の点に配慮しつつ個々の法知識を理解しようと努めました。 伊藤塾の講座は論文を意識した基礎講座なので、 当該知識が必要な理由がより具体的に捉えられる点において受験生にとって有用な講座だと思います。 伊藤塾の基礎マスターでは各分野の必要な定義について広く触れられている情報量の多い講義なので、 そうした基礎知識の理解及び理解度の確認に繰り返し利用していました。

<2> 実践段階の学習について
私は基礎マスターのみを受講していたので、 論文対策については特段の訓練を積んだわけではありません。 私は直前期まで基礎マスターを繰り返し読み直し、 聴き直すことを繰り返していました。 基礎知識を身につける際に、 その知識を使うことを前提に勉強に取り組もうと思い、 日頃から類似概念や問題状況に考えを及ばせながら基礎知識について勉強していくことで、 試験で問われる多くの論点についてはなんとか解答の形を作り出せるようになったと思います。
私は法政大学法科大学院の既修者コースと北海道大学法科大学院の既修者コースを受験しましたが、 法政大学の受験においては記述において試験中に六法を使えないことから、 条文を複雑に使う問題ではなく、 典型的な論点のみを書かせる問題が出題されました。 択一試験についても試験時間と問題数の兼ね合いから、 正誤判断の難しい選択肢は少なく、 知っていれば解答に辿り着けるものがほとんどです。 基礎的な知識をきちんと吐き出すことさえできれば、 特にこれといった障害はないと思います。
北海道大学の試験問題は、 複数の論点が組み合わされている練られた問題であり、 一問40分ペースで解くには難しい問題だと感じました。 短い時間制限の中で複数の問題を解くことを求められるので、 全ての問題を解ききることを前提として、 わからないところや自信のないところ、 重要性が低いと判断したところは思い切って切り捨ててしまうことも必要かと思います。

学部成績について

学部成績を上げるために重要なことは、 とりあえず授業には顔をだすことです。 教授によっては司法試験で問われるような典型的な問題群のほかに先端的な研究に興味関心を寄せておられ、 学生にも関心を持ってもらいたいと考えている方もいます。 そうした教授の試験においては、 授業で話した先端研究についての問題を問われたりするので、 最低限授業に出ていることは必要だと思います。

志望校選択について

北海道大学法科大学院を受験したのは、 現在の住環境から変わることなく法科大学院へ通うことができるからです。 身体を環境に慣らす必要性がないという点で、 比較的速やかに法科大学院での学習に力を入れることができるだろうと思うので、 わざわざ他の地方の法科大学院を受験しようと思いませんでした。
第一志望の北海道大学法科大学院に合格できなかった場合の滑り止めとして私立大学を一つ受験しようとも考えていたのですが、 仮にその法科大学院に行くのであれば個人的に尊敬している教授の授業を受ける機会があればよいと思ったので、 法政大学法科大学院を受験することを決めました。 そのほかにも、 夏休みの段階で北海道大学法科大学院の受験科目である7科目の準備が万全に整わないであろうと自覚していたので、 北海道大学法科大学院の入試日程の1ヵ月ほど前に受けるのであれば、 記述の科目が少ない大学を選ぶことが合格率を上げると踏んでいたことも法政大学法科大学院を受験した理由の一つです。

直前期について

私は直前期も忘れかけている記憶を喚起し、 覚えていない定義や判例を見直すために、 基礎マスターのテキストを読み続けていました。 本試験当日は緊張していても実力以上のものが出せるわけではありませんし、 現在の自分の実力で素直に試験に取り組めればいいと思っていたので、 試験時間以外は普段と全く変わらない生活を心がけました。 進路が決まる試験なのでつい緊張をしてしまいますが、 何事も落ち着きが重要だと思いますし、 普段の生活は大概の人が落ち着いたものだと思いますので、 いつも通りでいることが落ち着きを保つ秘訣だと思います。

スケジュール管理について

私は特にスケジュールを管理せずに、 気の向くままに勉強をしました。 初めは細かくスケジュールを立てようと思っていたのですが、 立てたスケジュールがこなせないからといって無理やり目標に立てたところまで勉強をしても、 結局身にならないので、 最終的に試験に間に合えばいい程度に考えていました。

入学前準備として

今まで使ってきた教材を可能な限り読み直しをして、 必要な知識の定着を進めておこうと考えています。

最後に

私の勝因を敢えて書くのだとすれば、 あまり焦らず、 しかし油断しないように気をつけたことだと思います。 私の最終的な目標は法科大学院に戻ってくることなので、 きちんと2年間勉強をし、 着実に新司法試験に合格した上で、 実務での問題を意識できる法律家になろうと考えています。
法科大学院の受験は進路を決めてしまう一つの節目になると思います。 けれども、 あまりに重く考えすぎて動けなくなるくらいなら、 今できることを着実に行うことをおすすめます。 頑張ってください。

(2010年1月・記)

 
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