試験本番の 「未知の問題」 には、 論文マスターのアプローチと基礎マスターの幅広い知識が必要です
Y.Oさん (23歳)
京都大学法学部 4年在学中
■合格校
京都大学法科大学院 (既修)
■適性試験
大学入試センター:70点
■学部成績
GPA:3.45
■伊藤塾受講講座 (リンク先は2010年開講のものです。)
入門講座本科生
私が法律家になりたいと考えたのは大学1回生のころでした。 高校の時点では法律を作る側 (つまり政治側) にも興味があったのですが、 大学で法律を少しずつ学ぶうちに、 法律を正しく適用して守られるべき人を守ることは法律を作る以上に難しく、 また作ることに勝るとも劣らない意義があると感じ、 法曹を目指したいと考えたのがきっかけです。
法曹の道を考えてからは、 あまり時間を置かずに伊藤塾の講座を受講することにしました。 時期的には2回生の春頃で、 私の大学では2回生から本格的な六法科目の講義が始まるという事情がありました。 受験指導校を利用したのは、 一つ上の先輩達が学部での授業に苦労していたのを知っていたからで、 早めに何かしらの対策をしなければならないと考えていたからです。 そういう意味では、 受講当初は司法j試験対策という意味合いよりも、 大学での講義の補助という意味合いが強かったかもしれません。
(1) 適性試験対策について
適性試験については、 大学の生協で問題集を購入し、 ひたすら問題を解きました。 毎日少しずつ解くのがよいとのことだったので、 時間的には20分程度でしたが、 できるだけ毎日続けるようにしていました。 友人には読解の方は問題ないとして放置する人も多かったのですが、 それでも試験が近くなれば一問でも毎日解いておくべきです。 やはり慣らしておくことで、 読むスピードも上がります。 論理問題は、 伊藤塾の適性試験対策講座で問題へのアプローチの仕方を一度経験すればよいと思います。
(2) 法律科目試験対策について
基礎的な法律知識・理論を修得する段階では、 やはり繰り返しが重要になると感じました。 多くの人にとって、 見聞きしたことを瞬時に理解し、 記憶し続けるのは困難です。 その一方で、 適切な情報を含んだ、 繰り返す対象を見つけることもまた困難ですが、 伊藤塾生であれば、 基礎マスターの 「入門講義テキスト」 をそのベースとすることができます。 私の場合、 「入門講義テキスト」 に、 伊藤塾での講義や大学での講義で得た情報も書き加え、 「これを読めば大丈夫」 というテキストを仕上げ、 それを繰り返し読みこむことに専念しました。 情報は詰め過ぎるとかえって読みにくいこともありますが、 それでもテキストにマーキングしたり、 書き込みをしていくことで、 自分にとって読みやすいテキストに変わっていきます (逆に、 人の書き込んだノートというものは、 同じ情報でも読みにくいものです)。 あれこれと手を出さず、 特定のテキストやノートを読み込むのが一番効率的ではないかと思います。
次に論文対策ですが、 私は論文マスターをこなすので精一杯でした。 正確には、 論文マスターに収録された問題から、 さらにAランクを中心に (半分ほどに) 絞った問題をこなすだけでも余裕はありませんでした。 それは、 私が論文対策に費やした時間の問題もありますが、 それ以上に、 一度論文マスターの講義を聴き終えた段階で、 論文マスターの問題全体を一度に勉強しようとすると、 精度の低い記憶・理解になりそうだと感じたという理由が大きいです。 できるだけ短い間隔で繰り返していかないとなかなか身につかないですし、 論文マスターでは問題へのアプローチの仕方 (あてはめの仕方や、 問題提起の仕方、 問題の着眼点) を吸収することが私にとって大切な要素だった (逆に、 論点確認なら基礎マスターでもできる) ことから、 結果的には問題を絞ったことは良い方向に転がったと思います。 また、 論文の勉強の段階で論文マスターと基礎マスターを行き来するのも効果的だと感じました。 「入門講義テキスト」 は読んだつもりでも理解しきれていなかった部分や、 無意識のうちに軽く流していた部分も、 論文マスターの講義を通じて再発見することも多々ありました。 また論文マスターだけでは知識も偏る可能性があるので、 基礎マスターに戻ることはこの意味でも重要だと思います。 実際に、 試験本番での 「未知の問題」 には、 論文マスターで学ぶアプローチと、 「基礎マスター」 の幅広い知識が必要です。
学部の試験についても、 伊藤塾のテキストをしっかり理解すればそれなりの高得点は出せると思います。 ただ、 学部試験では基礎マスターではあまり扱わないような内容をつっこんで問うてくる場合もあるため、 授業はしっかり聴いて、 知らないことはメモしておくことは大切です。 伊藤塾で予習をし、 復習も兼ねて授業に臨むスタイルをとれれば、 授業も余裕をもって聴けますし、 学部成績で困るようなことにはならないと思います。
私の場合、 学部と同じ大学の法科大学院を志望しました。 理由としては、 生活のスタイルを変えなくて済みますし、 既に授業を受けたことのある教授陣なので、 馴染みやすく、 実績も申し分なかったからです。 学部から同じ大学の法科大学院に進みたいと考える人は多いと思います。 また、 非常に忙しい法科大学院の授業にあって、 今までとは違う新しい生活を始めることはかなり負担がかかるというのは、 先輩からもよく聞きます。
直前期には、 問題数を絞った論文マスターのテキストの復習と、 条文の読み込みを中心に勉強していました。 いずれにしても、 あれこれやるよりは対象を絞った方がよいと思います。 また、 試験当日は顔見知りも多く (内部だったので)、 緊張はほとんどありませんでした。 適性試験はともかく、 本試験では (大学入試のように) 計算ミスなどが起こるような試験ではない訳ですから、 割と落ち着いて臨めると思います。
私は在宅受講生だったので、 すべての講義をインターネットで受講しました。 インターネット講義のメリットは、 どこでも、 いつでも講義を聴けることで、 大学の講義が一コマ空いている時に一回分講義を聴くなど、 時間の融通が利きます。 ただ、 計画立ててやらないとどんどん遅れてしまうというデメリットもあります。 大学生の方であれば、 授業に空きコマを作って、 そこで伊藤塾の講義を聴く、 などと決めておくと、 大学の授業と合わせてスケジュールを決めることができるので、 よいかもしれません。
私は合格後、 伊藤塾の新司法試験対策講座を申し込みました。 伊藤塾の講師の方々もおっしゃるように、 新司法試験の結果は、 入学前にどれだけの実力を持っているかで大部分が決まると思っています。 実際、 法科大学院では忙しくて試験の勉強は最後の半年くらいしかできないそうです。 特に私は旧司法試験を受験しなかったので、 短答式の試験勉強もしていない分、 入学までにできるだけ勉強を進めたいと思っています。
今回の法科大学院受験では、 やはりテキストを何度も繰り返したことが合格の要因の一つだったと思います。 同じテキストをやりこむのは根気のいることですが、 誰でも簡単に理解できることであれば、 法律家など必要ありません。 大変な努力が必要であるからこそ、 法律家には価値があり、 また周りからも評価されるものだと思います。 そのことを忘れず、 これからも努力を重ねていきたいですし、 これから法科大学院を目指す方も、 努力をいとわないで頑張ってもらえれば、 必ず良い結果が出ると思っています。
(2010年1月・記)
