伊藤塾の提示する問題をこなしきるだけで、 十分法科大学院合格は可能です
S.Kさん (22歳)
京都大学法学部 4年在学中
■合格校
京都大学法科大学院 (既修)
大阪大学法科大学院 (既修)
■適性試験
大学入試センター:74点
■伊藤塾受講講座 (リンク先は2010年開講のものです。)
入門講座本科生+リーガルトレーニング、 ベーシック論文答練、 コンプリート論文答練など
私が法曹を目指しはじめたのは、 大学合格後、 自分の進路について考えたときでした。 大学卒業後、 大きく分けて、 法学部生には就職と法曹という二つの道があります。 そして、 自分が大学で学んだ知識を活かした資格が欲しかったし、 やるなら厳しい目標に挑んでみたいと考え、 法曹を目指そうと思いました。
スタートは早いほどよいと思い1回生の秋から伊藤塾に入塾しました。 伊藤塾を選んだのは、 大学に近く、 かつガイダンスがわかりやすく信頼できたからです。 受験指導校には、 大学の学者向けの授業でなく、 実務と試験に必要なことに絞った講義を受けられるという大きな利点があります。
(1) 適性試験対策について
本科生コースとして適性試験対策講座が組み込まれていたので受講しました。 適性試験は、 まったく法律と無関係な試験なので、 何をどう勉強すべきかの指針を立てるという意味で役に立ちました。 ただ、 適性試験は問題の演習量が成績に直結する試験なので、 苦手な人は別途問題集を何度もやりこむべきだと思います。 また、 各受験指導校の模擬試験も受けておくと本番であわてずに済むでしょう。
(2) 法律科目試験対策について
ア、 基礎的な法知識および法理論の修得について
やはりこれに関しては基礎マスターの受講がもっとも大切だと思います。 はっきりと、 覚えるべき事柄をランク付けしてくれるので、 それに従い復習すれば自然と体系的理解が可能になります。 インターネット講義があるので、 わからないところを何度も聴き直すことも可能です。 そのつど疑問点をなくして、 次回に積み残さないことが大切です。 特に 「論証パターン集」 は何度も読み込み記憶に努めました。
また、 試験は結局すべて論文で提出するのだから、 各単元終了ごとに積極的に 「問題研究」 を並行して行うべきです。 伊藤塾本科生では初回に論文マスターも組み込んだ予定表を渡されるので、 それを目安に進めていきました。
イ、 実践段階の学習について
理解したことを実際に書けるかを確かめるために、 論文マスターを最も利用しました。 これは過去の司法試験の良問などを収録してあり、 これが完全に解けるようになるまでは、 焦ってほかの問題集などに手を広げすぎないほうがいいです。 過去の本試験の問題は当然難しく、 独学のみでは思い違いや理解できない箇所がでてきます。 論文マスターの解説はとても詳しいので、 そういった焦りからの落とし穴が回避できます。 問題は量をこなすより、 正確に理解しきったかどうかの方が大切だと思います。
また、 添削を積極的に利用するよう努めました。 はじめのうちはうまく書けず添削に提出するのに気後れしました。 しかし、 特に京都大学法科大学院の入試問題はあえて典型論点からは出題しないことが多いです。 だからこそ、 わからないなりに限られた自分の知識をわかりやすく相手に伝えることが得点差につながります。 どんな問題にせよ、 不満足な出来の答案もできる限り添削に提出しました。
(3) パーソナル・ステートメント、 面接について
本科生コースに入っていたパーソナル・ステートメント対策講座を受講しました。 講座を受ける前は、 知識のまったくない状態だったので、 書き方のノウハウ (きっかけ、 オーバーアチーブ、 各法科大学院の特徴を踏まえたアピール) を知ることで安心してステートメントを提出できました。 特に参考資料として有名法科大学院合格者の実際のステートメントが読めるのは大きいです。 きっかけの部分に自分独自の理由付けを組み込むことで、 読み手の関心を高めるのが重要だと思います。
京都大学の入試では、 学部成績もかなり重視されます。 ゆえに1回生のときから専門試験はしっかり対策して臨みました。 ただ、 教授の中には予備校的論証を嫌う人もいるので、 授業で教授のとる学説は理解するようにしました。 また、 大学の授業は予備知識なしで受講しても理解できない難解なものが多いので、 事前に基礎マスターの該当部分を受講することで消化不良を避けることができました。
原則として、 法曹になる過程として法科大学院に進む以上、 司法試験の合格率を最も重視しました。 京都大学法科大学院は地理的にも近く、 合格率も高いので選びました。 当然合格率の高い法科大学院は競争も厳しいですが、 最終的に司法試験という難関試験合格を目指す以上、 できる限り高い目標を持つ方がよいと思います。
直前期になると焦りが出ますが、 それまでの地道な努力が8割方勝負をすでに決めていると考えました。 ゆえに、 むやみに新しいことをせず、 なれた「論証パターン集」の再確認や、 あまり重視しなかったBランク以下の論点の整理に努めました。 試験当日は、 とにかく睡眠をしっかりとり、 午前午後あわせて5時間近く続く試験中に集中力を切らさないようにしました。 終わった試験については極力考えず、 後を引かないようにしました。
インターネット講義はとてもよく利用しました。 個人的に伊藤塾の最大の利点だと思っています。 特に後半は、 校舎への往復の時間がもったいなく、 部活との時間調整もあり、 もっぱらインターネットで受講しました。 また、 そのため講義終了後講師に直接の質問はできませんでしたが、 個別質問制度をあわせて活用することで問題ありませんでした。 自分に合った学習スタイルを確立できれば、 少しの時間でも有効活用できることを実感できるシステムだと思います。
当初は伊藤塾の講義スケジュールどおり受講していましたが、 後半はフォロー制度を利用して学部授業と部活動と調整しつつ学習を進めました。 基本的に、 そのときの大学の受講している法律科目試験対策をかねて、 大学の講義内容と同じ部分の講座を優先して受けました。 各科目の全体の分量を考えて、 残りどれくらいすべき部分が残っているのかを考えた上で、 忙しいときと時間があるときの勉強量は変えていました。 休むべきときに気兼ねなく休むためにも、 全体の分量を把握するのは大切だと思います。
入学前の期間は、 短答式の勉強を主にする予定です。 法科大学院が始まってしまうとその予習復習に時間を取られて、 短答式の知識を詰め込む時間があまり取れないと考えるからです。 京都大学法科大学院の授業は基礎知識を当然の前提とした高度なものなので、 授業についていくためにも短答式の知識は役立つと思います。 特に下三法の細かい条文の確認などです。
自分が合格できたのは、 普段の学習の継続がもっとも大きな要因だと思います。 特に才能などなくても、 伊藤塾の提示する問題をこなしきるだけで、 十分法科大学院合格は可能です。 途中不安や倦怠感に襲われても、 あえて無視して普段の勉強姿勢を崩さないことが大切です。 また、 私は、 行政訴訟を扱う弁護士を目指していますが、 法科大学院合格は司法試験合格の前段階でしかありません。 皆さんも法科大学院入学後の自分のビジョンを持って学習に励んでください。 最後に、 わかりやすい講義をしてくださった講師の方々にはもちろん、 いろいろ御迷惑をかけたにもかかわらず親切に対応してくださったスタッフの方々にも厚くお礼申し上げます。
(2010年1月・記)
