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1995年11月

1995年11月 1日 (水)

第3回 来年をめざす論文受験生の皆さんへ

 論文試験の発表がありました。

 4,854人中753人が論文試験に合格しました。

 今年は問題が基本的なものが多かっただけに発表をみてがっかりしている人も多いようです。友人の多くが合格してしまったのでつらくてつらくてという思いの人もいるでしょう。もう、地べたと一体になって解けてしまいたいという気持ちになった人もいるかもしれません。しかし、厳しいようですが、まずはすべてを受け入れないと何も始まらないのです。自分が落ちたことを否定したくともこればかりはしかたがない。まずは謙虚に事実を受けとめて、自分の身に生じることはすべて自分が人生という畑に蒔いた種から生じたものなのだということをしっかりと受けとめることが必要だと思います。そして、その上で冷静に対策を考えればいいのです。

 来年は本当に合格できるのだろうか、また、失敗してしまうのではないだろうか、こうした不安は誰にでもあるものです。もちろん今年合格した人たちも去年はこうした不安に震え、おびえそれでも頑張ってきたからこそ今年の合格があったのです。このことを忘れてはなりません。不安があるということは何か守りたいものがある、大切にしたいものがあるということに他ならないのです。それはとても人間的なことでまさに生きているということの証しだと思っています。

 不安を正面から受けとめて本当に大切にしたいものをここでもう一度確認したらいいと思います。それが大好きな彼女かもしれない、それが自分の両親かもしれない、自分のプライドかもしれない、それこそ自分自身の存在理由かもしれない。何であろうとそのように大切に守りたいものがあるということはすばらしいことなのですから不安を気にする必要はないのです。きわめて人間的なことなのです。

 ただ、ひとつだけ言っておきたいことがあります。それは、「不安は現実ではなく、みなさんの頭の中にある創造の産物にすぎない」ということです。過去も未来も今この瞬間には存在しません。存在しているのは「今」というこの生きる現場、そしてこの瞬間だけなのです。その瞬間にどのような意識を持ったかでこれからが決まってしまう場合があります。こういうときだからこそ、今、この時に向かい合う勇気を持ってください。一瞬一瞬が明日のあなたをつくり上げていきます。自分で明日の自分をつくりあげてください。それが可能かどうかは今、この瞬間のあなたの意識しだいなのです。

 さあ、あなたにはできるはずです。もう一年だけ一緒に頑張っていきましょう。