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1999年12月

1999年12月 1日 (水)

第52回 あらたな旅立ち

最終合格発表がありました。

合格祝賀会など華やかな企画が目白押しです。
今年の試験がやっとが終わったんだなあと実感するときでもあります。
でも、同時にこれが始まりであることも忘れてはなりません。
合格者にとってはいうまでもなく、これからが勝負です。
そして、口述残念組にとっては、また新たな一年がスタートです。
来年の合格に一番近いところにいるからといって、気休めになるわけではありません。しかも、これまで懸命に走ってきて、ゴール直前のラストスパートをかけて全力で走り込んだら、もうあと1周といわれたようなものです。

この喪失感、脱力感はたぶん経験した人しかわからないでしょう。

しかし、いつも言っているようにどんなことにも原因があります。
そして、どんなことでも必ず糧になります。
そして、乗り越えられない試練は自分の目の前に現れることはありません。経験する試練はすべて意味のあることですし、必ず乗り越えられます。
そうして、先輩たちは立派な法律家になっていきました。
原因はすぐにはわからないかもしれない。しかし、それを突き止めてコツコツと訓練を積むことです。

「王位を奪われた国王以外に、誰が、国王でないことを不幸に感じる者があろう。」
パスカルの言葉だそうです。

およそ人が自分を惨めだと思ったり苦しむというのは、本来そのように惨めであってはならないし、そうでないことができるからです。
可能性がなければ苦しむことすらありえません。
頑張れるはずです。そして頑張ってほしいと思います。
一方で、論文に落ちた人はもう今は全力で走り続けていないといけない時期です。
択一で落ちた人は5月からの張りつめた気持ちに甘えが出てきて油断しがちなので注意が必要な時期です。
そして、最終合格した人も合格後の競争はもう始まっていますから、うかうかしていらなれない時期です。

こうしてこの試験にかかわるすべての人が前に進み続けなければいけないのです。
常に前に前に進み続けなければいけないのです。
本当に過酷な試験です。 どこまでいってもさらに前に進まなければなりません。

人には、こうして立ち止まって考えることが許されないときがあるのです。しかし、そんなさなかにこそ、今一度、これでいいのかと考えてみることも必要な気がします。
あらたな旅立ちにはタメが必要だからです。
そのまま行ってしまっては、肝心なものが欠けてしまうことがあるからです。
大切なものを見失わないように、新たな旅立ちの前に自分を振り返ってみましょう。

なぜ、自分はここにいるのか。
どこへ向かおうとしているのか。
人はいずれは命を失います。
どんなに地位と名声を築き上げてもそれを墓までもっていくことはできません。
人は自分自身のために生きているのではないのです。
誰かのために生きている。だから価値ある存在なのです。
自らのためではなく生きることができる。
これは人間であることの重要な要素だと思います。

さて、少しばかりの小休止をとったら、そのあとは、元気を出してまた全力疾走です。
あなたを必要とする多くの人が待っています。