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2002年1月

2002年1月 1日 (火)

第77・78回 謹賀新年

 昨年は新年号に戦争やテロとは無縁の日本だからこそできることがあると書きました。あれから1年、日本はその個性的な憲法を活かすことも、国家としての独自性を発揮することもできませんでした。

 私は日本の憲法の根本精神は愛だと思っています。慈悲、思いやりと言ってもいいかもしれません。私たち人間は人と人との関わりの中で生きています。個人の尊重といっても、それはイン・ディビジュアルつまりこれ以上分けることができない最小単位という意味の個人をただ尊重することではありません。「人間」つまり人と人との間がある存在、関係性の中で始めてそれぞれが真に生きることができる存在であることを尊重するということです。それは生きることの意味にもヒントを与えてくれます。人は自分一人のために生きるのではなく、他の人の幸せに貢献するために生きているということです。

 人と人の間に生まれる、慈しみや感謝の気持ちを大切にしたい、生かされていると実感できる生き方をしたい。心からそう思います。

 法律家はサービス業です。弁護士、司法書士、行政書士、社労士、裁判官、検察官、行政公務員、すべて人々の幸せづくりに奉仕する仕事です。ここで奉仕するということは、人のために何かをしてあげるということではありません。人の幸せづくりに協力できることがそのまま自分自身の生き甲斐、生きている意味に繋がるということです。よく言われるようにボランティアは与えるのではなく実は与えられる。その活動から自分自身が得るものがきわめて多いのです。法律を使っての仕事もそのようなものだと思っています。人々の紛争を解決したり、新たな人生を歩む手助けをしたりする中で、実は自分自身が当事者の生き方と真剣に向き合うことで成長させてもらっている。まさに人と人の間から何かを得ることができる価値ある仕事です。

 私には法律家の育成の他にもう一つ夢があります。

 地球をすべての子どもたちが笑顔で過ごせる星にしたいという夢です。この地球という惑星に住む世界中の子どもたちが笑顔で過ごせるような世の中を作ることに貢献できたらどんなにすばらしいことか。そんな大それた夢をもっています。正月ですし夢なのですからいくら大きくても許してもらえるでしょう。

 個人的にはこの夢のために憲法の理念を実現できる法律家を育成していきたいと思っているのですが、それと同時に日本を先進国にしたいのです。日本は人権先進国、やさしさ先進国、そして何よりも平和先進国になるべきです。平和省でも平和推進庁でもいいですから、世界の平和をリードする組織を日本につくり、予算をつけて平和のために貧困をなくす努力をし、平和のために宗教の意味を考え、平和のためのNGO、NPOを支援するのです。平和のための大学をつくり、世界の子どもたちへの平和教育の方法を研究し、実践活動家を養成します。そこから日本の憲法の精神を具現化する多くの人材が世界に羽ばたいていきます。その先にアフガニスタンの子どもたちのとびきりの笑顔が見えます。

 新年にみる夢は果てしなく広がっていきます。