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2012年6月 2日 (土)

第202回 試験の前後

先日、司法試験を終えたある塾生の話を聞きました。彼は試験後、すぐに英語の勉強を始めたそうです。合格後の目標に向かって新たな努力を始めているのです。
もちろん、試験の合否はわかりません。失敗した科目もあるようです。しかし、そんなことは関係ありません。重要なことは自分の夢に向かって、努力し続ける姿勢です。仮に試験の結果が不本意に終わったとしても、こうして努力し続ける姿勢を持った人は必ず成功します。

5月から6月にかけては試験ラッシュです。司法試験、予備試験、適性試験、公務員試験、そして司法書士試験も最後の追い込みです。どんな試験でも、結果を思い煩っていても何も変わりません。結果ではなく、試験に向けての過程をどれほど充実させることができるかが重要なのです。試験が終わった後も、遊んでしまって何もしない人と、試験なんて過程に過ぎないのだからと次を考えて、さらに自分を高めるために新たな勉強を始めている人とで、大きな差がつくのは当たり前のことです。試験そのものの結果よりも、試験に与える意味づけや時間の過ごし方の哲学が違うのですから、差が出て当然です。常に先を考えて、先手を打って行動できる、今を大切にして常に学び続けたいと意欲を持ち続けることができる人はどんな分野でも必ず成功します。成長に終わりがないからです。

ロースクールの授業の予習で、あらかじめ示された課題の答えを必死に探しておいてから授業に臨もうとする人がいます。これは一見すると正しい授業の受け方のように見えますが、実は周りに評価される自分でありたいと願っているだけなのです。調査能力には長けているが、自分の頭で考えることができない弁護士など求められていません。本当に必要な人材は、自分の頭で答えを創り出すことができる人材です。与えられた状況を利用して徹底的に自分を鍛えることができる人間です。

どんな状況でも、新たなことに挑戦し続けることができるかで、その人の将来の可能性は大きく異なってきます。就職活動でもそうです。担当者は学び続ける意欲のある人材を採りたいと思うものなのです。なぜなら、どんな事務所でも役所でも民間企業でも、就職してからが勉強だからです。そこで必死になって新しいことを吸収しようと学ぶ意欲、自分の頭で答えを創り出そうと工夫する余裕のある人を応援したくなるものなのです。

そもそも試験までの勉強と試験後の勉強は等価値です。自分を高めるために勉強しているのですから、どちらも貴重な時間です。試験まで不安だという人もいるでしょう。ですが、不安に思う必要は全くありません。試験に向けて毎日、懸命に努力していること自体に価値があるからです。試験の合否は単なる人生の通過点に過ぎません。自分自身の中で絶対的な価値基準を持つことができれば、そんなものに左右されたり、合否を考えて不安や緊張に支配されたりすることはなくなります。そんなものに振り回されるほど、皆さんの人生はちっぽけではありません。堂々と1日1日を生きればいいだけなのです。

身の回りにどんなことが起こっても、それはすべて自分を成長させるために起こってくれていると思えばいいのです。ずいぶんと都合のいい考え方ですが、私はこれで様々なことを乗り越えてきました。周りの目など気にしないで挑戦してみればいいのです。そんな場はいくらでもあります。試験勉強も、試験後の勉強も、ロースクールの授業も、実務の現場もすべて、皆さんが成長できる貴重な場なのです。

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