2019年10月11日 (金)

一生懸命やれば、知恵が出る

先日、おぉ、なるほど!と思った言葉です。

「一生懸命やれば、知恵が出る
中途半端にやれば、愚痴が出る
いい加減にやれば、言い訳ばかり」

これは、日本プロ野球界で、現役時代には「打撃の神様」と呼ばれ大活躍し、引退後には監督に就任して、1965年から1973年まで巨人の9年連続日本一(いわゆるV9)を成し遂げた、川上哲治氏の言葉だそうです(2013年に、享年93歳で死去)。

塾生の皆さん、受験勉強をやっていると、辛いことやしんどいことにたくさんぶち当たりますよね。 しかし、実は苦しいときは、成長したり実力をつけたりするチャンスです。辛いことやしんどいことから逃げずに、一生懸命対処すれば、成長できます。仮にそのときに、いい「結果」とならなかったとしても、手を抜かずに取り組んだという「過程」が人を成長させるのです。

また、めげずに一生懸命やっていると、あなたを助けてくれる人・言葉・本・音楽・映画などなどに出会います(本当です!すごいタイミングで出会います!)。もうこれ以上はムリ~~~ってなった後に、誰かの助けがあったり、思いもよらない方法・知恵が見つかったりして、乗り越えられたりするのです。

逆に言うと、辛い経験や苦しい思いをしないと(そんなに苦しまなくてもよいかとも思いますが、少なくとも試行錯誤をしたという実体験がないと)、人は成長しないし、実力もつきません。

もし、今、辛いことに押しつぶされそうになっている塾生さんがいたら、川上哲治氏の言葉を思い出してがんばってください。ピンチをチャンスに変えることができる場合があるし、少なくとも昨日の自分より成長できます。

(P・S ほんとうにほんとうに辛い状況だったら、がんばりすぎない・でも、あきらめない!の心意気で、行きましょう)。

2019年10月11日 内田太講師(法律科目担当)

2019年10月 3日 (木)

<学習コラム⑦>景気対策と「乗数効果」 

<学習コラム>景気対策と「乗数効果」① 19/10/2メルマガ「公務員の道標」より

消費税増税後の景気対策として政府が何兆円もの支出を行うとしています。なぜ景気対策として政府は支出を増やすのでしょう。

ケインズという経済学者は、不況は需要(支出)不足が原因であると主張します。消費税の増税は国民の需要(消費支出)を減少させる可能性が高く、景気を悪化させる可能性があります。よって景気を悪化させないためには、政府が需要(支出)を増加させればよいと考えます。

これを「有効需要原理」と呼びます。

また経済学には、「乗数効果」という理論があります。 「乗数効果」とは、政府が景気対策として支出を増加させると、国民の所得が乗数(何)倍にも増加するというものです。 すなわち政府が支出を増やせば、その何倍も国民の所得が増加するため、景気対策として効果があるということです。


<学習コラム>景気対策と「乗数効果」② 19/10/9メルマガ「公務員の道標」より

なぜ政府が支出すると、国民の所得が何倍も増加するのでしょうか。

まず政府が景気対策として10兆円の支出(ΔG=10)を行ったとします。 するとこの支出された10兆円は、政府に財を販売した国民の所得になります。 すなわちこのとき国民の所得は、まず10兆円増加します。次に国民が所得の50%を消費支出に使う(限界消費

性向c=0.5)と仮定します。 すると所得が10兆円増えた国民は、その50%の5兆円(0.5×10)を財の消費に支出します。するとこの支出され

た5兆円は、財を販売した別の国民の所得になります。 すなわちこのとき国民の所得は、さらに5兆円増加します。さらに所得が5兆円増えた国民は、その50%の2.5

兆円(0.5×0.5×10)を財の消費に支出します。するとこの支出された2.5兆円は、財を販売した別の国民の所

得になります。

すなわちこのとき国民の所得は、さらに2.5兆円増加します。このように同じことが無限に繰り返されます。

(次回につづく)

担当:青野 覚 講師(経済系担当)

★過去の学習コラム

2019年9月30日 (月)

インターンシップの経験をどう活かすのか<後編>

前編はこちらです。


そもそも、今年の夏はインターンシップに参加していないよ!という方もいらっしゃると思います。安心してください。私もそうでした(申し込みはしていたのですが・・・)。

そんな方に勧めたいことが2点あります。

1点目は、公務員になった先輩に話を聞くことです。

大学のゼミやサークルの先輩、中学・高校時代の部活の先輩、親戚でも構いません。仕事上の苦労、やりがいなどを聞くことで、公務員の仕事に対するイメージが湧いてくると思います。

2点目は、余裕のある時期に民間企業の就活を少しだけかじってみることです。そのメリットは、面接の雰囲気に慣れるということだけではありません。民間企業の志望者は、面接が上手な人が多いです(面接で合否がほぼ決まるわけですから、相当な練習を積んできています)。集団面接やグループワークで、その姿を見ることは刺激になると思います。民間企業の就活をしている友人に、面接のコツを聞くのもよいでしょう。

以前のメールマガジンでもお伝えしましたが、近年の公務員試験は面接試験の比重がどんどん高くなってきています。なるべく早い時期から、公務員の仕事に対するイメージを持つこと、面接対策を行うことフ重要性も高まっていると思います。

充実した夏を過ごせたという方も、少し後悔の残る夏だったという方もいらっしゃると思います。少しずつ気候も秋めいて、気が付けば2019年も、あと3か月少々となりました。

2020年に向けて、今から一日一日を大切に過ごしましょう!

担当:元県庁職員スタッフ

2019年9月26日 (木)

消費税率が10%に

10月1日から、毎日、買い物をするたびに10%の税金を払わなければならなくなります。実感がわきますか。

このところ、ディスカウントストア等に行くと、洗剤やトイレットペーパーをまとめ買いをする方が目立ちます。せめて税率8%のときに買っておこうという自衛策です。そうでもしないと、なかなか上がらない賃金、そして高齢者を直撃する年金の受給額の削減、医療費の窓口負担など、生活不安が解消しないからです。

政府は、アップした税率分を消費者に還元するとして、さまざまな対策を打っているといいます。それが10%、8%などと買い方や買った店によって、同じ商品で税率が異なるといったことが生じさせる結果となっています。消費者に混乱をもたらすことは明らかです。

加えて、中小小売店を困惑させています。キャッシュレス決済を導入しようにもそのための設備投資をしなければならず、カード会社への支払も決して安価ではないといいます。

それでは世界経済はどうでしょうか。政府はリーマンショック級のリスクがない以上は、予定通り10%にすると言明しています。米中貿易摩擦、イラン情勢など、世界経済の見通しは安定しているのでしょうか。このような状況の下で、消費税率を上げたことにより、日本経済が落ち込むとしたら、世界経済にも悪い影響を与えるとの指摘もあります。

本当に、10%増税を強行していいのか。やはり立ち止まって国民の意見に耳を傾けるのが政治ではないのではないでしょうか。

2019年9月26日 柳原猛講師 (法律・行政系担当)

2019年9月23日 (月)

インターンシップの経験をどう活かすのか<前編>

この夏でインターンシップを経験された方、いかがでしたでしょうか? 想像していたよりも業務が難しかった、簡単だった、職場の雰囲気が良かった、悪かった・・・など、さまざまな感想をお持ちかと思います。

国家・地方を問わず、公務員の仕事は異動が多い傾向にあります。 特に若手の職員は2~3年単位での異動をしながら、経験を積んでいくというのが一般的です。同じ組織であっても、担当によって業務内容や雰囲気が全く異なるということもよくあります。

ですので、現時点ではインターンシップで経験した仕事のみにとらわれず、広く志望先を検討することを心がけましょう。 もちろん、インターンシップで得られた経験は、記憶が新しい今のうちにまとめておき、今後の面接対策やエントリーシートの作成に役立てられるようにしておきましょう。

民間企業のインターンシップや説明会に参加されたという方もいらっしゃるかもしれません。どのような印象をお持ちになりましたか?

売り手市場の就活とされている昨今では、早期に優秀な学生に対して内々定を出し(非公式に)、囲い込みをする企業も存在します。みなさんの中には、この夏に民間企業から内々定と言われて、「公務員はもういいかな」と思った方もいるかもしれません。

このメールマガジンを読んでいる方は、多かれ少なかれ、公務員への興味がある(あった)ということでしょう。みなさんが初めて公務員に興味を持ったときの気持ちを思い出してみてください。 なぜ、興味を持ったのですか?この時期なら、来年度のほとんどの試験には間に合います。まだ、公務員という進路を諦めるには早いのでは・・・と個人的には思います。


後編はこちらです。

担当:元県庁職員スタッフ

2019年9月18日 (水)

教養科目の重要性

今回は、筆記試験における教養科目の重要性についてです。私自身は、政治学・行政学・社会政策などの行政系科目の担当ですが、教養科目の重要性について触れてみたいと思います。

まずは、多くの公務員試験で必須とされているという点での重要性です。多くの公務員試験では教養科目を必須にしているので、それをおろそかにするということは多くの公務員試験で苦戦しかねないということになります。専門科目を課さない試験では、それが特に言えます(例えば横浜市、その他の市役所など)。教養科目の試験を突破できなければ次の論文試験や面接試験などに進めない形式の試験も、同様です。

次に、専門科目が多すぎて、なかなかその全てに手が回らない場合は、教養科目で点を稼ぐという戦略がありえます。この点からの重要性です。その場合、専門科目でのロスをカバーするために、教養科目全体ではある程度以上の点数は取る必要があります。とはいえ、全ての教養科目に等しく力を注ぐ必要はありません。例えば、理系科目が得意な人は、数的関連や自然科学を重点的にやる一方で、人文科学・社会科学はそこまで重点的にやらない、というように(教養科目トータルではかなりの点数を取れるということは、もちろん前提で)。

実際には、皆さん一人ひとりにとっての教養科目の重要度は、志望先や得意科目、戦略などによって変わってきます。一般論ではなかなか捉えられないケースも、もちろんあるでしょう。皆さんには、自分自身の状況に即しながら、決しておろそかにせずに、程度の差はあれ重要な教養科目の勉強を進めていってもらいたいと思います。

2019年9月18日 松田圭介講師(行政系担当)

2019年9月16日 (月)

<学習コラム⑥>消費税は誰が負担するのか

<学習コラム>消費税は誰が負担するのか① 19/7/31メルマガ「公務員の道標」より

2019年の10月に消費税が10%に増税される予定です。 世間には「消費税は、企業は負担せず消費者のみが負担を強いられる税金なので、企業優遇で消費者いじめの税金である。」と主張する人々がいます。 はたしてこの主張は正しいでしょうか。理論的に分析してみましょう。

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図において、商品価格にt%の消費税が課されると、供給曲線SがS′へ単位税率t%だけ上方シフトし、市場均衡点が点Eから点E′へ移行し、商品価格(税込み価格)がPからP′へ上昇することになります。 このとき単位当たり税額(供給曲線の上昇分=線分E′g)のうち課税による価格上昇分(線分E′f)は消費者が負担し、残り(線分fg)は企業が負担することになります。 以上より、消費税は、消費者と企業がともに負担するので、消費者のみに負担を強いる税金であるとする主張は理論的に誤りであることが分かります。


<学習コラム>消費税は誰が負担するのか② 19/8/7メルマガ「公務員の道標」より

消費税は、なぜ消費者と企業がともに負担することになるのでしょうか。具体例を用いて説明しましょう。

例えば、課税前の価格が1000円(P=1000円)の財に10%の消費税を課したとき、税込み価格が1067円((P′=1067円)に上昇したとします。

するとこの価格上昇分の67円(線分E′f=67円)は消費者が負担する(支払う)ことになります。 ここで単位当たりの消費税額は図の線分E′g(供給曲線のシフト分)なので、課税後の税引き価格はPからdへ下落しています。

例では税引き価格は元の価格1000円(P=1000円)から970円(d=970円)へ下落します。そしてこの970円の10%の97円(線分E′g=97円)が商品1個当たりの消費税額となります。

すなわち消費税97円のうち、税込み価格上昇分(1000円から1067円)の67円を消費者が負担し、残りの30円(税引き価格下落分1000円から970円=線分fg=30円)を企業が負担することになります。


<学習コラム>消費税は誰が負担するのか③ 19/8/14メルマガ「公務員の道標」より

消費税は、消費者のみが負担する税金ではなく、企業も税金の一部を負担することになります。

これを理解するポイントは、消費税が課されると商品の価格(税引き価格)が(1000円から970円へ)下落するということです。 この課税による価格下落分(30円)は企業が負担することになるため、消費税額97円(970円の10%)のすべてを消費者が負担するわけではないのです。 なおこの例では、消費税97円のうち、67円(税込価格上昇分)を消費者が負担し、残りの30円(税引き価格下落分)を企業が負担し、消費者負担が大きくなっています。 しかし一般的に消費者負担が大きいわけではありません。商品の種類によっては、企業負担の方が大きいケースもあります。消費者負担と企業負担の割合は、商品の特性によって異なります。

世の中には、「消費税は、消費者が商品を買う時に支払うものだから、全額消費者が負担し、企業は全く負担しないから不公平だ」というような、全く根拠のない主張が多く蔓延しています。知識がないと、このような正しくない主張に騙されてしまう可能性があることを認識すべきです。政策を企画立案する行政官は、しっかり知識を身につけて、誤った主張に惑わされないようにすべきでしょう。


<学習コラム>消費税は誰が負担するのか④ 19/8/28メルマガ「公務員の道標」より

前回、消費税は、消費者のみが負担する税金ではなく、企業も税金の一部を負担することになることを説明しました。今回は、消費税の消費者負担と企業負担の割合がどのような理由で決まるのかを理論的に説明します。

結論から先に述べると、消費税の消費者負担と企業負担の割合は、需要曲線の傾きと供給曲線の傾きに比例して決まります。すなわち需要曲線の傾きが大きいほど、課税による価格上昇が大きく、消費者の税負担が大きくなります。また供給曲線の傾きが大きいほど、課税による価格上昇が小さく、企業の税負担が大きくなります。すなわち供給曲線の傾きが大きい財に消費税を課すと、その消費税のほとんどを企業が負担することになるのです。よってこの場合、消費税は企業優遇の税金ではないことになります。


<学習コラム>消費税は誰が負担するのか⑤ 19/9/4メルマガ「公務員の道標」より

まず需要曲線の傾きが大きいか供給曲線の傾きが小さい場合には、課税による価格上昇が大きいため、消費者の税負担が大きく、生産者の税負担が小さくなります。 

図では、需要曲線Dが急(傾き大きい)で供給曲線Sが緩やか(傾き小さい)になっています。この場合、消費税が課されて供給曲線がSからS′へ上方シフトすると、市場均衡点が点Eから点E′へ移動し、価格がPからP′へかなり上昇します。このとき税額(線分E′g)のうち、大部分が消費者負担(線分E′f=価格上昇分)となっていることが分かります。


<学習コラム>消費税は誰が負担するのか⑥ 19/9/11メルマガ「公務員の道標」より

次に需要曲線の傾きが小さいか供給曲線の傾きが大きい場合には、課税による価格上昇が小さいため、消費者の税負担が小さく、生産者の税負担が大きくなります。

図では、需要曲線Dが緩やか(傾き小さい)で供給曲線Sが急(傾き大きい)になっています。この場合、消費税が課されて供給曲線がSからS′へ上方シフトすると、市場均衡点が点Eから点E′へ移動し、価格がPからP′へ少し上昇します。このとき税額(線分E′g)のうち、消費者負担(線分E′f=価格上昇分)が小さいことが分かります。


<学習コラム>消費税は誰が負担するの⑦ 19/9/18メルマガ「公務員の道標」より

消費税の消費者負担と企業負担の割合は、需要曲線の傾きと供給曲線の傾きに比例して決まることを説明しました。

すなわち需要曲線の傾きが大きいほど、課税による価格上昇が大きく、消費者の税負担が大きくなります。また需要曲線の傾きが小さいほど、課税による価格上昇が小さく、消費者の税負担が小さくなります。

ここでお米や野菜などの食料品は必需品と呼ばれ、需要曲線の傾きが大きくなります。すなわち必需品に課税すると消費者の税負担が大きくなります。

また必需品は、低所得者も必ず購入する必要があるため、消費税は低所得者の税負担が大きいことがわかります。

これを「逆進性」と呼びます。よって低所得者の税負担を軽減して逆進性を緩和するため、食料品(必需品)については軽減税率(消費税の税率を8%のまま10%に引き上げない)が実施されます。またブランド品(高級品)などは奢侈品と呼ばれ、需要曲線の傾きが小さくなります。すなわち奢侈品に課税すると消費者の税負担は小さく、企業の税負担が大きくなります。

担当:青野 覚 講師(経済系担当)

★過去の学習コラム

2019年9月11日 (水)

2019年度・国家総合職試験における人文科学の分野の出題分析

人文科学担当の坂本です。今回は、ことし実施された「国家総合職」における人文科学の分野の出題分析を行います。

ことしも、例年どおり、日本史、世界史、思想、地理の分野から1問ずつ出題されました。来年以降も、この形で出題されると考えられますが、昨年は、教養区分において、文学・芸術の分野から1問出題されているので、文学・芸術の分野に関しても一定の準備をしておくことをお勧めします。 以下で、それぞれの分野の出題の分析を行いますので、今後の学習の参考にしてください。

  • 日本史

    • 明治時代の政治に関する記述として最も妥当なのはどれか。 ほとんど常識的な問題であり、テキストの太字部分を憶えておけば容易に解くことができたが、民法、刑法の制定については、やや細かいところまでの知識が問われている。
  • 世界史

    • 19 世紀から20 世紀にかけての世界情勢に関する記述として最も妥当なのはどれか。 独立後のラテンアメリカ諸国の経済状況、エジプトの独立、モロッコ事件、サン=ステファノ条約の内容など、かなり細かいところまで尋ねられた。特に、大学入試の際、世界史を選ばなかった者にとっては難問であった。
  • 思想

    • 近代の西洋思想家に関する記述として最も妥当なのはどれか。   j.s.ミルの功利主義、ユングの集合無意識、レヴィ=ストロースの文化人類学についてはやや細かい内容が尋ねられた。これも、例年に比べると、難問であった。
  • 地理

    • 世界の農林水産業に関する記述として最も妥当なのはどれか。 常識的な問題であったが、園芸農業については、細かいところまで尋ねられ、大学入試の際、地理を選ばなかった者にとってはかなり難しかった。

2019年8月21日 (水)

材木は鉋(かんな)くずで磨くんだ、人間も人間で磨け

これは、大工の世界で超有名な、ある職人(大工の棟梁(とうりょう))さんの言葉だそうです。 鉋(かんな)とは、材木の表面を削って平滑にする大工道具で、大工の必須アイテム。鉋くずとは、鉋をかける際に出てくる材木の削りかすです。

大工さんが家を建てるときには、組み立てる前に使用する材木に鉋をかけその表面を平らにします。この棟梁のチームでは、鉋をかけた後、さらにきめ細かくきれいに平らに仕上げるため、材木の表面を鉋くずでごしごし磨くそうです。どこまできれいになるか、職人の腕の見せ所なのだそうです。 大工さんは一人ひとりが独立した職人ではあるものの、家を建てるときには、棟梁というリーダーを中心としたチームで仕事をします。たとえば、台所、風呂などの水回り、ふすま・障子などの建具、カーテン・カーテンレール等の内装など、それぞれ専門の職人が担当して、はじめて一軒の家が完成するのです。

棟梁は、一癖も二癖もある職人がいるチームを取り仕切るリーダー。大工としての技量があるだけではなく、リーダーたり得る人間性もないと、職人たちを仕切っていけず、家を建てることはできません。

このリーダーが、材木が鉋くずという材木でしごかれてピカピカになるように、人間も人間にしごかれないとモノにならない、つまり人間関係の中でもまれたり、厳しい師匠について修業したりしないと一人前になれない、と言っているのです。

公務員試験の筆記試験以外の試験、~面接試験、人物試験、集団討論など、とくに官庁訪問~は、まさに受験生をピカピカにすべく、しごいているのではないかと考えます。各自治体や官庁などの受験先である組織が、チームで仕事をしていこうとしている点も、なんだか似ています。

面接試験に対して不安を感じている人が多い(というか圧倒的大多数の受験生が不安、面接大好きとか超得意ですなんて人見たことない)とは思いますが、面接にはセオリーがあるので、対策は立てられます。面接対策にも伊藤塾をバンバン使ってください!面接試験は、自分を磨いてスキルアップするための1つのいいきっかけと考えて、一緒に頑張っていきましょう!

2019年8月21日 内田太講師 (法律科目担当)

2019年8月 9日 (金)

伸び続ける平均寿命

2019年7月30日、厚生労働省は2018年の日本人の平均寿命を発表しました。 女性87.32歳(前年比0.05プラス)、男性81.25歳(同0.16プラス)で、ともに過去最高を更新しました。 世界の順位でみると、女性は、香港(87.56歳)に次いで第2位、男性は香港(82.17歳)、スイス(81.4歳)に続いて第3位です。

平均寿命は死亡率が今後も変わらないと仮定して、その年に生まれた0歳児があと何年生きられるかを表す数値です。 これに対し、健康上の問題がなく、日常生活が制限されることなく送れる期間を「健康寿命」といいます。最新の推計(2016年)によると、女性74.79歳、男性72.14歳で、前回調査(2013年)に比べ、男性は0.95歳、女性は0.58歳延びています。

平均寿命から健康寿命引いた期間は、心身に不具合を抱えて生きる期間を意味します。最新の数値で単純計算すると、女性は12.53年間、男性は9.11年間、入退院を繰り返したり、介護を受けたり、高齢者施設に入所したりして生きるわけです。 国民が健康で自由な人生を謳歌するためにも、また社会保障制度を維持する上でも、健康寿命を延伸することは重要な政策目標なのです。

ところで、英国の学者リンダ・グラットンさんは、先頃出版された本の中で、2007年生まれの日本人の寿命について言及しています。 驚くなかれ、50%の確率で107歳まで生きるというのです。アメリカ、カナダ、イタリア、フランスも同様に長寿化傾向が見られ、同年に生まれた子供たちは104歳まで生きる確率が50%あるといいます。

とてつもなく長い老後。健康寿命が今のままだとすると30年以上も続く不自由な人生。私たちはどう生きていくことになるのでしょうか。

2019年8月9日 相澤育朗講師 (行政系担当)