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2021年1月25日 (月)

公務員志望者のための経済知識講座(1) ~論文試験や仕事に役立つ経済知識~

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こんにちは。伊藤塾 経済系科目担当講師の青野です。 これから定期的に公務員の試験や仕事に役立つ経済知識について説明していきたいと思います。 初回のテーマは以下になります。

【テーマ1 望ましい経済のしくみとはなにか(市場経済VS計画経済)】
経済において重要な課題は大きく2つあります。1つは、いかに社会全体を豊かにしていくかという問題(専門的には資源配分問題という)です。そしてもう1つは、貧困を撲滅するにはどうしたらよいか。あるいは貧富の格差をどのように縮小させるかという問題(専門的には所得分配問題という)です。実はこの2つの問題は、同時に解決することが難しく、経済を考えるうえで重要な2大テーマです。

経済の仕組みとして、市場経済(資本主義経済)と計画経済(社会主義経済)の2つがあることはご存じの人が多いと思います。実は市場経済(資本主義経済)は、社会全体を豊かにしていくことを優先させた経済の仕組みです。他方で計画経済(社会主義経済)は、貧富の格差をなくすことを優先させた経済の仕組みです。

市場経済(資本主義経済)は、人々に自由な経済活動を認め、経済活動での競争(企業同士の販売競争)により、社会全体を豊かにしていく仕組みが備わっています。より良い商品をより安く社会に提供する企業が競争に勝ち、当該企業は大きな利益を獲得できます。このような企業のイノベーションにより、社会全体は豊かになっていきます。このような市場経済(資本主義経)のダイナミックな仕組みを、シュンぺーターという経済学者は重視しました。

しかし市場経済(資本主義経済)は、その課題として貧富の格差が拡大してしまう傾向があるという問題点があります。日本国内でも貧困問題は深刻化していますが、世界全体でも(世界全体が1つの市場となる)グローバル経済の進展により、豊かな国と貧しい国との格差が深刻化しています。

この市場経済(資本主義経済)の問題点を批判し、考え出されたのが計画経済(社会主義経済)です。計画経済(社会主義経済)では、人々の自由な経済活動(自由競争)を禁止し、政府が独占的に商品の生産を計画し、人々に平等に商品を配給することになります。これにより貧富の格差は理論上生じないことになります。しかしこの計画経済(社会主義経済)は、人々の競争禁止したために、社会全体が豊かにならず、結果として国民は平等に貧しくなってしまいました。さらに悪いことに経済活動を政府が独占することから、一部の権力者のみが不正に富を蓄積し、結果として権力者と国民の貧富の格差が生じることになりました。

以上のことは、例えば北朝鮮の現状をみればよくわかるでしょう。また中国も昔は計画経済(社会主義経済)を採用していたので、国民は平等に貧しい状況でした。しかし中国は、計画経済(社会主義経済)をやめて市場経済(資本主義経済)を採用したため、どんどん豊かになり、現在は日本より豊かな国となりました。しかし中国では、貧富の格差が拡大しています。

このように計画経済(社会主義経済)は、社会全体を豊かにする仕組みが備わっておらず、人々を等しく貧しくしてしまうため望ましくなく、一部の国を除いて現在では大部分の国が市場経済(資本主義経済)を採用しています。

そこで市場経済(資本主義経済)における貧富の格差の拡大を防止する方法として、修正資本主義というものが提唱されることになりました。

今回はここまで。続きは次回に説明していきます。

なお著作「伊藤塾の公務員試験(面白いほどとれる)シリーズ 経済学」(KADOKAWA)でも説明があるので参考にしてください。
伊藤塾講師 青野 覚