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2019年7月22日 (月)

民法改正を踏まえてどう立ち向かうか

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みなさん、こんにちは。伊藤塾司法書士試験科講師の髙橋智宏です。

本試験から2週間ほどが経ちました。今年は午後の部の択一式が非常に難しく、カウンセリングをしていると、多くの受験生が自信を無くしているようです。難しい問題に直面すると自分が否定されたように感じてしまうものですが、この試験は相対評価であることを忘れてはいけません。

「大半の受験生が正解する問題を確実にとる」これが司法書士試験の鉄則です。難しい試験では手が及ばなかった問題、すなわち正答率が低い問題に目が行きがちですが、本試験問題分析会を利用して改めて本試験の一問一問を見直しましょう。思うような得点がとれなかった方も、必ず自分がとれたはずの問題、すなわち自分を合格へ導けたはずの問題があるはずです。

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さて、ご存知の通り、これからは改正民法の習得がすべての受験生、そして実務家にとっても必須となるため、合格可能性の程度に関わらず、誰もが早期に学習を再開する必要があります。そこで今回は「民法改正を踏まえてどう立ち向かうか」をテーマにお話ししていきます。パンフレット冒頭の特集にも記載がありましたが、ここでは紙面上で伝えきれなかった点も含めてお話ししていきたいと思います。

〔1〕民法改正ではこう変わる!

2020年度の本試験では、民法改正(主に債権法改正・相続法改正)が出題範囲となることが想定されます。今回の改正(特に債権法改正)では判例の明文化がメインと言われることもありますが、制度の仕組み自体が大きく変わっているところも多く、また、過去の判例の内容を変えて条文化されているものもあります。

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右図は、改正の影響を受ける511条を例にしたものです。上段の1項は判例である無制限説が明文化されたものですが、これにとどまらず、2項の追加規定が設けられています。また、2項本文では債権発生時ではなく原因が生じた時を基準とする考えがとられていますが、この考えは他の改正条文でも見られるものです(e.g.424条3項)。確かに今回の改正では判例の明文化の要素が強いため、これまでの学習経験を十分に活かせるものとなっていますが、明文化の項目が多いからといって新たに学習することが多くないとはいえません。

そして、民法以外の科目に関しても、民法改正の影響が波及している箇所も多いため、大きく変更があった分野だけの対策を講じればよいというわけでもありません。

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右図はご存知の方も多い話でしょうが、改正前の「遺留分減殺請求権」が「遺留分侵害額請求権」に改められたことによる不動産登記への影響をまとめたものです。これまでは遺留分が侵害された場合には遺留分減殺請求権を行使し、これにより目的物の所有権が移転するとされていたため、「遺留分減殺」を登記原因とする所有権移転登記が認められていました。ところが改正により、遺留分が侵害された場合でも単なる金銭債権(遺留分侵害額請求権)が生じるにすぎないとされたため、これによる登記手続は行われないことになります。実際、この影響は相続法改正施行に伴う通達(令和元年6月27日付法務省民二第68号法務省民事局長通達)でも示されています。

さらに、債権譲渡の規定が改正された関係で新たな供託原因が創設されたり、時効や利息の規定が改正された関係で商法の規定が影響を受けたりと、不動産登記法以外の科目でも意外と影響は色々な箇所で出てきます。さらに、今後に民法改正に合わせた手続法に関する通達の発出も予想されるため、他科目への影響に対する対応も必要である点にも注意しなければなりません。

〔2〕総合的な実力を身に付けよう

民法改正の対策が重要であるとはいえ、当然ながら他の科目や記述式の対策の重要性は変わらないので、これにとらわれて学習のバランスを崩さないように注意が必要です。全科目につきバランス良く総合的な実力を身につけていくことが、今年は例年に比べて重要性が高いといえるでしょう。

したがって、今年は単に民法改正に対応すればよいわけではなく、いかに民法改正を効率的に学習し、総合的な実力を上げることができるかがポイントになります。特に、今年は難化傾向が著しい択一登記法の強化が重要となりますし、普段から対策が後手に回りがちなマイナー法は、民法改正に時間をとられて例年以上に手薄になることが考えられるため、注意が必要となるでしょう。

〔3〕民法改正一発合格のための伊藤塾の提言

私からのコメントは以上ですが、山村講師より下記の動画で民法改正一発合格のための伊藤塾の提言をお話ししています。すべての受験生にとって必見の内容となっているため、ぜひご参考になさってください。今回の記事がみなさんの今後の民法改正の対応の指針としてお役に立てれば幸いです。


YouTube:民法改正を踏まえてどう立ち向かうか 民法改正一発合格のための伊藤塾の提言

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伊藤塾司法書士試験科講師 髙橋智宏

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