行政書士から司法書士へのステップアップについて
皆さま、こんにちは。伊藤塾クラスマネージャーの小澤と申します。
先日、行政書士試験の合格発表がありました。合格された皆様、誠におめでとうございます。合格後のプランについて考えていらっしゃる方も多いかと思います。
私は、行政書士試験(合格年度は平成27年度)、司法書士試験(合格年度は平成30年度)ともに伊藤塾で勉強をして合格することができました(共に2回目で合格)。
そこで、私から、行政書士試験から司法書士試験にステップアップする際のメリットについてお話させていただきたいと思いますので、おつきあいください。
まずは、行政書士試験の合格体験が司法書士試験の勉強をするにあたって大きなアドバンテージとなります。既に合格をしているということで合格のために必要なノウハウが身についていることになります。講義の受講、復習の方法、過去問等の演習の方法、模試の受け方、直前期の過ごし方、本試験日当日等、資格試験合格のために必要な経験をしているということは、司法書士試験合格のための大きな強みとなります。
そして、行政書士試験と司法書士試験では異なる試験科目もあり、司法書士試験の方が試験科目も多いですが、行政書士試験の勉強段階で法的思考力が身についています。
そして、憲法・民法・商法については、行政書士試験の勉強段階で勉強しているため、既に基礎力はあると考えられますが、ここからは、憲法・民法・商法の各科目毎にお話させていただきます。
憲法に関しては、行政書士試験のほうが司法書士試験よりもより細かな判例等について問われる傾向にありますので、行政書士試験に合格していれば、司法書士試験対策としてさらに学習範囲を広げて学習をするという必要はないかと思います。
民法に関しては、総則・債権については、司法書士試験対策として新たに学習をする必要は少なめかと思います。しかし、物権・親族・相続については、司法書士試験のほうがより細かな知識について問われる傾向にありますので、こちらについては重点的に学習をされるとよいかと思います。
商法に関しては、司法書士試験のほうが行政書士試験よりもはるかに細かな知識について問われますので、新たに学習をし直すというような心持ちで学習をされていくとよいかと思います。
行政書士試験に合格するために多くの時間を学習に充てて、法的思考力を身につけられたことと思います。その法的思考力を活かし、更に司法書士試験に合格できれば、実務における業務範囲も大きく広がることでしょう。
私は、行政書士試験の学習時に学んだ法律知識だけではなく、試験に対する心構えなど多くのことを司法書士試験の学習に活かすことができ、結果として司法書士試験についても短期で合格することができました。行政書士試験の合格から更に、司法書士試験にもチャレンジして本当に良かったと心から思っています。
行政書士試験に合格された皆様、ぜひとも司法書士試験へのチャレンジを検討されてみてはいかがでしょうか。