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2020年5月25日 (月)

全うする・・・初めて試せる幸運

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 自分の立てた勉強計画を過不足なく終えることができるのか,その効果はどうか,自分の勉強の何が良くて,何が悪かったのか,本来,これらが否応なく検証されてしまう「締め切り」が「本試験」である。

 本試験を経験した者の多くは,あと1か月か,2か月あったら今の勉強を詰め切れていたというのが,実感であろうし,この感覚は,結果として合格した者でも変わらない。

 試験に合格するという状態は,どのように勉強を進めれば合格できるのかが自分の中ではっきりと分かるようになることであり,何ができないかが明確になることにある。これは,自分の状態をもう一人の自分が客観的に観察・評価できるようになる状態(メタ認知)を意味する。

 とすれば試験が延期されたことによってなすべきことは,まず,本来の本試験日まで,これまでの勉強計画に従って,勉強を進めることに尽きることになる。これまでの勉強計画を全うし,途中変更しないことで,初めてその勉強計画が,本当はどうであったのかを評価し検証できることになるからである。

 そして,勉強計画の成果を,本来の本試験日に「検証」すべきことになる。この検証に使う素材は,何でも構わない。昨年の本試験でもよいし,公開模試でも構わない。初見の問題があれば理想だが,自分がかつて一度解いた問題であっても,問題への対応力が高められているか否かが明らかになるため,特にこだわる必要はない。

 この検証により,これまでの勉強計画が,時間が足りずに詰め切れなかったという結論であれば,延期された本試験日までの期間で,勉強計画を時間的に立て直す「リスケ」(reschedule)をすれば足りることになる。

 検証により,これまでの勉強計画には時間以外の問題があるというのであれば,まず,延期された試験日まで時間があることを天に感謝する。通常であれば,合格するのは難しかったからである。

 その上で,対応できなかった問題を,「一日一問」ずつ潰していく「ゲリラ戦」を考える。一日一問であれば,どんなに難問でも時間的に潰しきれるからであり,延期の期間が例え30日あれば,理屈上は30問分を拾えることになる。

 いずれにせよ重要なのは,「欲」を出して根本的な対応を考えないことである。どんなに延期期間が長いとしても,さすがに一から講義を聴いて対応するだけの時間的余裕はなく,試験の本質は,「考えろ」という要求であり,問題をよく読んで自分の考えを述べることに尽き,暗記した知識の吐き出しではないからである。要は今の自分で勝負する腹が決められるかどうかなのである。

 本来,本試験が延期されるという前代未聞の状態は,受験生を激しく動揺させるものである。しかし,このような異常事態だからこそ,我々が法を通して培ってきた解釈力をフルに活用すべきなのだ。解釈とは,平たく言えば「モノは考えよう」ということだ。是非とも,本来,絶対できないはずの自分の勉強計画の検証が,本試験前に行え,まだまだ打つ手を考えられることに「しあわせ」を感じる余裕をもって頂きたいものである。

蛭町 浩