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2021年9月15日 (水)

自分の志望動機を 「自分の言葉」で話すことができるか

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公務員内定をもらった身としては、官庁訪問で面接を突破するためにどのようなことが求められているかは、残念ながら明確にわかったわけではありません。ただ私の体験を通じて、何が求められたと感じたのか、そのためにどのような経験をする必要があると感じたのかを共有できればと思います。

まず、志望動機ですが、自己分析等を行い、自分の中で志望動機を整理するとともに、人に自分の志望動機を見てもらい、フィードバックをもらうという経験をするのが良いと思います。
自己分析の詳しいやり方についてはここでは省略しますが、よく聞かれる話として、志望動機に繋がる「原体験」がなくてはならないかという話があります。
これについて、私個人の意見としては、全くそんなことはないと思います。というのも、志望動機は人それぞれであり、「原体験」を体験していない人もいるからです。大事なことは「原体験」を体験しているかどうかではなく、自分の志望動機を「自分の言葉」で話すことができるかではないかと思います。

また、それが自分の中で一度整理ができたら積極的に、人に話してみるのが良いのではないかと思います。もちろん志望動機は、自分の内面を曝け出すことでもあり、難しい場合もあるとは思いますが、可能な範囲で人に話して、相手からフィードバックをもらうことで、志望動機を客観視してもらうことができたり、相手が自分の意図した受け取り方をしない場合もあり、適宜修正することができると思います。志望動機を話す相手は、自分の志望先について詳しい人、詳しくない人、両者に話すのが良いのではないでしょうか。
担当:2021年度 国家公務員 内定者

2021年9月 8日 (水)

省庁・都道府県「キャッチコピー」クイズ

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省庁ではみずからが課せられた役割や使命、自治体ではその特色や魅力を表す「キャッチコピー」を付けています。 ということで、今回は​​​省庁・都道府県のキャッチコピーをクイズ形式で掲載します。

それぞれどの省庁・どの都道府県かわかりますか??
アルファベットと数字を組み合わせてみてください!!

※省庁はHPや職員採用パンフレットに記載されているもの、都道府県はHPや観光キャンペーンに記載・使用しているものです。

問題① 省庁編
​​​​​​<キャッチコピー>
1. つなぎ、紡ぎ、創る。
2. 日本の歴史を紡ぐ、未来を創る。
3. 国の信用を守り、希望ある社会を次世代に引き継ぐ
4. 未来省
5. 一人ひとりの「創りたい」に寄り添う。
6. 「食」と「環境」を未来に継承する
7. この数十年が、これからの千年を決める。
8. ひと、くらし、みらいのために
9. 経済の心臓を動かす。
10. 生活を、命を、最前線で守り抜く。
11. 日本の豊かな未来を切り拓く。いつの時代も、世界を見据えて。
12. 当たり前の明日を迎えるために

<省庁>
A財務省 B金融庁 C経済産業省 D文部科学省 E厚生労働省 F環境省
G国土交通省 H気象庁 I農林水産省 J外務省 K特許庁 L防衛省

――――――――――――――――

問題② 自治体編
<キャッチコピー>
*「○○」には都道府県名が入ります。
1. 清流の国○○
2. ひかりと祈り 光福の街 ○○
3. 黄金の國、○○。
4. ベリーグッドローカル ○○
5. ご縁の国○○
6. その先の、道へ、○○。
7. 日本のひなた○○
8. Juratic 恐竜王国○○
9. 水都○○
10. vs東京
11. つづきは○○で
12. 晴れの国○○

<都道府県>
A北海道 B岩手県 C栃木県 D福井県 E岐阜県 F三重県 
G大阪府 H島根県 I岡山県 J徳島県 K長崎県 L宮崎県


――――――――――――――――

実際にやってみましたが、ちょっと難しかったです。
でも、志望先のキャッチコピーは覚えておくとプラスかもですね♪

*正解*
①省庁編
1G 2J 3A 4D 5K 6I 7F 8E 9B 10H 11C 12L

②自治体編
1E 2K 3B 4C 5H 6A 7L 8D 9G 10J 11F 12I

2021年9月 1日 (水)

裁判所業務説明会―聞いてみて初めてわかること―

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伊藤塾では、毎年、省庁の採用担当の方においでいただき業務説明会を開催しています。先日は、東京高等裁判所の人事課の方に「裁判所業務説明会」のご講演をしていただきました。コロナウイルス感染拡大の状況下のためオンラインでの開催でしたが、60名余りの方が参加してくれました。

省庁の業務説明会にみなさんはどの程度参加していますか。
勉強との兼ね合いもありますが、「業務説明会は、なるべく参加したほうがいい」です。
省庁への知識が深まるのはもちろんですが、その省庁の意外な面を知ることができたりします。

裁判所は「固い」というイメージを持たれがちですが、今回の裁判所業務説明会でご講演者が強調されたことの一つに、「裁判所は優しい職場である」ということでした。「先輩後輩の垣根が低くて協調的な職場」であるということや、「ライフワークバランスの取れた職場」で育児休暇も女性はもちろんのこと男性でも4割程度が取得しているとのこと。一般よりかなり高い割合です。
また、研修制度が充実していることも「優しい職場」の一つとされていました。私がちょっと驚いたのは、「実力主義の職場」であるということでした。ですから、良い企画ならば若手の提案でも採り上げられ、実現することも多いということです。

このように、業務説明会は「その省庁の意外な面」を知る機会にもなります。たとえ第一志望にしていなくても積極的に参加してみましょう。また、もし受験勉強がちょっとだれているなら、ぜひ業務説明会に参加しましょう。きっともう一度新鮮な気持ちを取り戻してモチベーションが上がりますよ!

2021年8月18日 (水)

公務員志望者のための経済知識講座(15)​​​​​ ~論文試験や仕事に役立つ経済知識~​​​​​​

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今回のテーマは、イノベーションです。コロナ禍において、どのようなイノベーションが必要なのかについて考えます。

​​​​​​■イノベーションの必要性
コロナの影響で、経済活動が停滞しています。
歴史を見ると、20~30年ごとに世界のどこかで新たな感染症が流行しています。
よってワクチン等により今回のコロナが落ち着いても、数十年後に再び新たな感染症が流行し、今回と同様の事態が生じることが予測されます。
そのため、今からそのための対策を講じることは、行政の責務です。そして経済対策として重要なものが、イノベーションです。

1 イノベーションの定義
イノベーションとは、日本語訳では技術革新ですが、実際にはもっと広い概念です。
シュンペーターによると、イノベーションを新結合と呼び、非連続的に生じるものとして、以下の5つに分類しました。

①新しい製品の開発
②新しい生産方法の導入
③新しい市場の開拓
④新しい資源の獲得
⑤新しい組織の実現

コロナの影響で、人々の移動が制限され、これまでの製品や、生産方法、市場、組織が社会の変化に対応できず、結果として経済が停滞してしまいました。
よって経済を良くしていくには、社会の変化(人々の移動の制限等)に対応した新たな体制をイノベーションにより構築していくことが必要となります。

2 新しい製品、生産方法の開発
コロナの影響で、人々の移動が制限されたため、人々の移動を前提とする製品や生産方法(観光、外食等)は事態に対応出来ずに停滞してしまいました。
よって事態に対応出来る新たな製品や生産方法の開発が必要になります。

実際に外食産業では、持ち帰り、デリバリー中心に変更し、それに適した製品開発を行った企業は売り上げを維持ないし伸ばしています。
観光産業にいては、現在の技術では自宅にいながらのバーチャル観光は難しいのですが、

イノベーションにより、将来的にバーチャル観光等の開発で、感染症流行下でも観光産業が停滞しないように準備しておくことが必要です。

3 新しい生産方法、企業組織の開発
コロナが流行する以前は、経済活動は人々の移動を前提に行われていました。
しかし感染症流行下では人々の移動が制限されるため、経済活動が停滞することになったのです。よって将来の感染症の流行に対応するためには人々の移動を前提としない経済活動を新たにイノベーションにより開発しておく必要があります。

すなわち人々が自宅にいても消費や生産活動が可能なような新たな生産方法や企業組織を開発する必要があります。
この点で最も重要なものがテレワークの普及です。現在の技術水準では、テレワークには様々な問題が存在するため、否定的な見解の人がいます。しかしイノベーションにより、これらの問題点の解決は可能であり、将来の感染症流行下でも、経済活動を停滞させないためには、テレワークの普及は必要なものです。

次回は、テレワークの普及の重要性について説明します。
伊藤塾講師 青野覚

2021年8月16日 (月)

公務員志望者のための経済知識講座(14) ~論文試験や仕事に役立つ経済知識~

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今回のテーマは、資本主義の精神です。資本主義経済が、社会にとって望ましい制度になるためには何が必要かを説明していきます。

テーマ3 資本主義の精神(アメとムチの政策)
前回は国連のSDGS(持続可能な開発目標)及びビジョンハッカーについて説明しました。
今回はこれを受けて再び政府の政策について説明します。

1 アメとムチの政策の必要性
前回、社会を良い方向に書き換えようとするビジョンハッカーが増加していることを説明しましたが、残念ながらすべての人々が、私欲より公益を優先して事業活動を行うわけではありません。
現実的には渋沢栄一やビジョンハッカーのような高い志をもつ人々は少数派に属します。社会を変革するには、公益よりも私欲を重視する多くの人々の行動を変えていく必要があります。

よって環境問題も同様ですが、政府の政策により、社会貢献に取り組むことが公益だけでなく私欲にもかなうような社会制度を政府が構築していくことが重要です。
そのためには政府による「アメとムチ」の政策が必要になります。

2 支援活動(アメの政策)
まずアメの政策として、社会貢献のための民間活動を支援するために補助金等の支援活動を行うことが考えられます。

例えば環境問題では、環境にやさしい商品に対してエコ補助金等が支給されています。環境にやさしい商品を開発・生産するには余計な費用が掛かりますが、その恩恵は社会全体が受けるため、そのコストは恩恵を受ける社会全体が負担すべきです。

3 課税政策(ムチの政策)
次にムチの政策としては、社会貢献に反する民間活動に対しては課税を行うことが考えられます。例えば環境問題では、環境に負担を掛ける商品に対して環境税等が課されています。環境に負担を掛ける商品を生産・販売すると、社会全体が環境悪化という損害を受けるため、その損害費用はその商品を生産・販売した企業に負担させるべきです。

4 政府の政策の重要性
通常、社会貢献活動は私益に貢献しないため、私益を優先する多くの人々は社会貢献活動を行いません。しかし政府が「アメとムチ」の政策を実施することで、社会貢献活動を行うことが私益に貢献するような制度を構築することにより、多くの人々が私益を高めるために社会貢献活動に取り組むようになります。その結果として公益も高まり、より良い社会をもたらすことが可能となるのです。 

現在、感染症が原因で経済環境が大きく変化しているため、今こそイノベーションが必要とされています。よって次回は、イノベーションについて説明していきます。                           
伊藤塾講師 青野覚

2021年8月11日 (水)

内定体験記~外務省総合職 ~

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■『公務員』を目指したきっかけ 私は、今まで取り組んだ課外活動や学問を通じて、自分が日本で非常に恵まれた生活を送ってきたことを実感し、その豊かさを将来に継承したいと考えました。 ゆえに、国家・国民生活の豊かさを第一義的な目標として働ける国家公務員を目指すようになりました。時期としては、大学1・2年時からぼんやりと公務員を意識し始めていたものの、当時はサークル活動などに力を入れており、具体的な情報収集や学習は全く開始できていませんでした。大学2年のとき、公務員志望の友人から伊藤塾の話を聞き、教養区分合格を目指して学習をスタートしました。

■学習スタートのタイミング
合格実績を調べたり先輩や同期から口コミを聞いたりして伊藤塾に興味を持ち、その後春休みに大学で開催された説明会を聞いて、入塾を決意しました。
学習開始を決めた理由は、3年秋にある教養区分に合格するにはすぐに学習を開始する必要があると感じたからです。伊藤塾のカリキュラムをコツコツこなすことで、サークル活動・大学の勉強などと両立しながら教養区分に合格することができ、合格後は官庁訪問までキャリアについてゆっくり考える時間ができました。

■就活を終えて
就職活動では、将来が見えず、辛いことや迷うこともあると思います。しかし、その悩みが皆さんを成長させ、皆さんの将来をより良いものにするはずです。私も悩み多き受験生でしたが、今から振り返ってみて、とことん悩むからこそ納得いく職業選択ができました。

2021年8月 5日 (木)

公務員志望者のための経済知識講座(13) ~論文試験や仕事に役立つ経済知識~

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今回のテーマは、資本主義の精神です。資本主義経済が、社会にとって望ましい制度になるためには何が必要かを説明していきます。

テーマ3 資本主義の精神(新たなトレンド)
前回は政府による1啓蒙活動の重要性、及び政策例として2経済活動におけるノーベル賞を設立し、経済活動における社会貢献の重要性を社会に広く認識させる必要があることを説明しました。
今回は国連のSDGS(持続可能な開発目標)及びビジョンハッカーについて説明します。

1 SDGS(持続可能な開発目標)とはなにか
最近、政府による広報活動などにより、SDGSという言葉がマスコミに頻繁に出るようになりました。まずこのSDGS(持続可能な開発目標)とはなにかについて簡単に説明します。

SDGS(持続可能な開発目標)とは、2015年に国連サミットで採択された国際目標で、「誰一人取り残さない」として17のゴールと169のターゲットで構成されています。17のゴールとして、貧困や飢餓をなくす、すべての人に健康と福祉及び質の高い教育を、ジェンダーの平等を実現する、環境問題、経済成長、快適な労働環境、平和など、包括的な社会問題の解決を掲げています。
これを受けて日本政府は、SDGS推進本部を設置し、ジェンダー、健康長寿、経済成長、エネルギー、防災、平和など8つの優先課題を掲げています。

また2017年からジャパンSDGSアワードとして、SDGS達成に資する優れた取り組みを行っている企業・団体を表彰しています。しかしすでに説明したようにまだ知名度が低く、ほとんどの国民がその存在を知りません。政府の広報活動により、多くの国民が認識するようにする必要があると思います。

2 ビジョンハッカーとはなにか、
ビジョンハッカーとは、自らのビジョンで世界を良い方向に書き換えようとする人々を意味し、主に社会貢献活動に取り組む若者を指します。東日本大震災以降、社会貢献活動に取り組む若者が増加したことを受け、日本のNPOであるETICが命名しました。この動きにいち早く注目したのは、マイクロソフトの創業者であるビルゲイツであり、ビルゲイツ財団を通じて支援や共同事業を行っています。

すでに説明しましたが、マックス・ヴェーバーの著書「プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神」で、欧州では宗教倫理に基づく社会貢献の志の下、近代資本主義経済で社会を豊かにし、日本では渋沢栄一などが論語(道徳)に基づいて、社会貢献の志で近代日本経済を発展させてきました。

そして近年、日本において古くて新しいトレンドとして、再び社会貢献の志で事業に取り組む若者たちが台頭してきています。
日本政府は、このビジョンハッカーの取り組みを積極的に支援し、これを環境問題のように世界的なトレンドに高めていく必要があると思います。

次回は、広報活動のほかに政府は何をなすべきか(アメとムチの政策)について説明します。

伊藤塾講師 青野覚

2021年7月16日 (金)

公務員志望者のための経済知識講座(12) ~論文試験や仕事に役立つ経済知識~

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今回のテーマは、資本主義の精神です。資本主義経済が、社会にとって望ましい制度になるためには何が必要かを説明していきます。 テーマ3 資本主義の精神(政府は何をすべきか) 前回及び前々回で、日本には、古くから経済活動における社会貢献の重要性を主張する商業倫理が存在したが、残念ながら一部の企業・産業に限定され、広く認識されていないこと。また最近の所得格差や貧困の増大、マネーゲームの広がりは、社会貢献の志が失われ、金欲主義が台頭しているように危惧されることを説明しました。

今回は、資本主義を望ましい制度にするために、政府は何をすべきかについて説明していきます。

1 啓蒙活動の重要性
まず経済活動における社会貢献の必要性を、政府が社会に認識させる啓蒙活動が必要です。

例えば現在では、パワハラ、セクハラという言葉が社会に認識され、これらは犯罪あるいは道徳に反すると広く認識されるようになりました。しかし20~30年ほど前には、これらは日常頻繁に行われ、犯罪あるいは道徳に反するという認識はほとんどありませんでした。

また過去の高度成長期には経済活動により公害被害が頻発しましたが、現在では経済活動において環境問題を考慮する必要性が広く認識されるようになり、企業も環境問題に考慮せざるえない状況になってきています。
このように社会に広くその必要性が認識されると、社会的圧力により、経済活動においてそれを考慮する必要性が生じていきます。
これらを社会に認識させるうえで、政府の広報活動が一定の成果を果たしたと思われます。

2 経済活動におけるノーベル賞(政策例)
毎年ノーベル賞が発表され、これは社会に広く認識され、将来の目標としてノーベル賞を受賞するような立派な研究者になりたいと考える若者たちが存在します。
同様に例えば啓蒙活動の一つの具体的政策として、政府が渋沢栄一賞、SDGS(持続可能な開発目標)賞のような制度を設立し、それを政府の広報活動で社会に広く認識させ、将来の目標として社会貢献をおこなう事業者になりたいと志す若者たちが多く出るようにするのも一つの方法だと思います。

注 渋沢栄一賞は埼玉県が、SDGS賞は国がすでに実施しています。しかし知名度が低く、ほとんどの国民はその存在を知りません。政府の政策で、これらの知名度を高める必要があります。

次回は、国連のSDGs(持続可能な開発目標)及びビジョンハッカーについて説明します。

2021年7月13日 (火)

公務員志望者のための経済知識講座(11)~論文試験や仕事に役立つ経済知識~

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今回のテーマは、資本主義の精神です。資本主義経済が、社会にとって望ましい制度になるためには何が必要かを説明していきます。

テーマ3 資本主義の精神(江戸時代の商業倫理)

前回(ブログ参照)は、日本において社会貢献の志があった上での経済活動(富の蓄積)の重要性を訴えた、日本資本主義の父と称される渋沢栄一と経営の神様と称される松下幸之助の事例を中心に資本主義の精神(社会貢献の志)について説明しました。

今回は江戸時代の商業倫理について説明します。近代経済(明治維新後)の時代における渋沢栄一と松下幸之助は、経済活動(事業経営)における社会貢献(公益追及)の志の重要性を唱えましたが、それ以前の江戸時代にも、社会貢献を重視する商業倫理が存在していました。例として富山の薬売りの「先用後利」と近江商人の「三方良し」について説明します。

1 富山の薬売りの「先用後利」
富山の薬売りの「先用後利」とは、買い手の満足を優先することが、後に利益を得ることに繋がるという商業倫理です。これは当時高価であった薬を売るための販売戦略でしたが、お客の満足を優先させることが、結局後に利益に繋がったという経験から消費者優先という商業倫理として受け継がれるようになったものです。

2 近江商人の「三方良し」 
近江(滋賀県)商人の「三方良し」とは、売り手良し、買い手良し、世間良しという商業倫理です。商売を行う上で、お客の満足だけでなく、社会全体にも利益があるように心がけなければならないというものです。すなわち社会貢献を考慮することが、結局商売を成功させるために必要であることを訴えています。これは、近江商人が全国(なじみのない土地)で商売を行う場合、その土地の利益を考慮しなければ、その土地の人々に受け入れてもらえないという経験から生まれた商業倫理です。

富山の薬売りの「先用後利」と近江商人の「三方良し」は、ともに長い商売経験から消費者や社会の利益を考慮することが商売を成功させる秘訣であることを訴えており、渋沢栄一と松下幸之助も、事業経験から同様の主張を行っています。
このように日本では、古くから経済活動における社会貢献の重要性を主張する商業倫理が存在しますが、残念ながら一部の企業・産業に限定され、広く認識されていません。特に最近の所得格差や貧困の増大やマネーゲームの広がりは、社会貢献の志が失われ、金欲主義が台頭しているように危惧されます。

次回は、資本主義を望ましい制度にするために、政府は何をすべきかについて説明していきます。

伊藤塾講師 青野覚

2021年7月 9日 (金)

「政治学」の知識が頻繁に問われる?! ~国家総合職や地方自治体の基礎能力・教養試験における社会科学~

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政治学は国家一般職試験の専門科目にありますが、公務員試験において必要な場面はそれだけではありません。国家総合職や地方自治体の基礎能力試験・教養試験における社会科学の分野で、政治学の知識が頻繁に問われるのです。そのため、専門科目を選択するか否かにかかわらず、政治学は、基礎能力試験がある公務員試験受験者全員にとって必要な科目です。

政治学は現象面(現在起きている物事と関係したテーマ)と理論面の2分野に分かれます。理論面は主に専門試験で問われますが、基礎能力試験や教養試験では現象面が問われます。そして、現象面が問われる場面は時事問題です。ニュースや問題集などで時事のトピックのみを学習しても得点することは難しく、現象面を理解したうえで、時事のトピックを結び付けて理解することが要求されているからです。

さらに、国家総合職の教養区分で出題される総合論文、専門区分など春先の試験で出題される政策論文では、理論面との関係で現象を説明することが要求されます。
そこでは、比較政治学の視点が必要です。政治学を勉強する際に基本となるモデルはイギリスの議院内閣制で、それとほぼ対極的なモデルがアメリカの大統領制です。この2つのモデルを理解して制度面の基礎を作り、日本の制度はどのようであるかといったことを検討していきます。