Bar exam対策が始まる時期になりました
5月も中旬になり、LL.M.も卒業式のシーズンになりました。LL.M.を修了された皆さん、おめでとうございます!異国での慣れない文化や環境の中、ロースクールでの大変な勉強を無事に終え、安堵感や達成感など色々な思いがあると思います。しかし、感慨に浸る間もなく、卒業と同時にBar exam対策に突入することになりますね。
Bar exam対策は、BarbriやKaplan等、Bar exam対策を専門にする予備校を利用して行うのが一般的です。こうした予備校では、Bar exam対策初日から試験前日までの学習スケジュールが用意されています。そのスケジュールには、その日受講する講義、その後の復習として読む教材の箇所、解く問題等、非常に細かく作成されており、それに従って学習していけば良いようになっています。しかし、このスケジュールは非常に過酷で、英語を母国語とする学生でも学習ノルマを達成するのは容易なことではありません。Bar exam対策の講義の最初に、学習する上で何が一番大切かといったアドバイスがあります。それを参考にして、 優先順位をつけて課題をこなし、仮にその日の学習スケジュールに記載されていることが全て終わらなかったとしても、最低限こなすべき課題を自分なりに決めて取り組んでいくことが大切です。
Bar exam対策は、ロースクールの学習とは異なります。30科目近い教科を短期間で学び、記憶し、短答や論文の問題を解いていくということを2ヶ月間続きます。短答の練習問題は早い段階からどんどん解いていくことが大切です。初めて解くときは、解いた問題の半分も正解できるかどうかというような状況になりますが、問題をこなすことで理解や記憶が進みます。また、英語で書かれた設問を早く読み、時間内に答えるという練習をするという意味でも、早い段階から多くの問題をこなすことは非常に重要です。一日に解く短答問題の数を決めて、毎日コツコツ取り組む受験生が多いです。論文問題についても、科目の内容や論証を覚えていない段階であっても、早くから取り組むことが大切です。英語を母国語としない日本人が限られた試験時間内に英語で法律的な文章を書くというのはとても大変なことです。ですから、重要な論証や法律的な言い回しなどは、ある程度記憶することが重要になってきます。
短期間で大量の法律事項やその英語での表現を記憶し、さらにそれを元に短答及び論文問題を時間内に解き終えるようにしなければならないBar exam対策は過酷です。ときには少し気分転換もしながら体調管理に気をつけて頑張ってください。